Project 04
気化熱発電
温度差による電圧差を発電へと変える
#気化熱 #紙 #水 #カーボンナノチューブ

紙(繊維)の毛細管現象や加工のし易さを活かした発電モジュール。カーボンナノチューブの伝導性と、気化熱による温度 変化で発電する。紙を濡らしてはいけないという先入観を打破し、水に濡らすことで発電に成功。水が乾くというありふれた現象からエネルギーを得ることができる。カーボンナノチューブや複合させる繊維の特徴を活かしたセンサーへも展開。
発電の仕組み
カーボンナノチューブ製の紙を水に濡らし、 染み込んだ水分が毛細管現象を通じて気化す る際、発生する気化熱によって生じる温度変 化を利用して発電を起こす仕組み。 環境負荷を与えないシンプルな方法で確実性 の高いエネルギーを得ることができる。



起案者 Drafter

新井 皓也
Koya Arai
- 三菱マテリアル株式会社
- ものづくり・R&D戦略部新規事業室
もともと地理や歴史系の進路に興味があったが理系に進学、材料工学の面白さと奥深さに夢中になり博士(工学)を取得。 三菱マテリアル株式会社中央研究所の研究員として入社。未来創造変革プロジェクトへの異動をきっかけに科学史を調査し た。蒸気機関の歴史を見た後、入浴中に、水がエネルギーの媒体である事から、紙を水に濡らして気化熱で発電するアイディ アを考案。現在では繊維の特徴を活かした様々なセンサーの開発も進めている。興味関心は科学史、技術史、産業史。現在 は新規事業室に配属され、新規事業化に向けた取り組みを進めている。
Link
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【研究論文】
Energies | Free Full-Text | Development of Transpiration-Type Thermoelectric-Power-Generating Material Using Carbon Nanotube Composite Papers with Capillary Action and Heat of Vaporization (mdpi.com)
https://www.mdpi.com/1996-1073/16/24/8032 -
【カーボンナノチューブ複合紙について】
研究紹介 - 大矢研究室 (ynu.ac.jp)
https://arrow.ynu.ac.jp/introduction.html*本件も、横浜国立大学大矢研究室との共同研究成果です
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【三菱マテリアル株式会社 アクセラレーションプログラム WildWind 2023】
https://www.mmc.co.jp/acp/