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未来創造変革プロジェクト

Project 07

MophBlu

落葉由来顔料を混合した樹脂メディウム

#未利用バイオマス #3D プリンタ #落葉 #アースカラー

MophBlu は雑草や落葉などの未利用バイオマスの活用コンセプトである。夏の新緑や秋の紅葉の色は美しく、我々の目を楽 しませてくれるが、時期が過ぎればそのまま朽ちるか、あるいは刈り取られたり、落葉として集められて廃棄されてしまう。 これらの未利用バイオマスを枯れて色が失われる前に適切に乾燥を施し、粉末化することで、鮮やかなアースカラーの植物 性顔料として活用するアイディアである。
元々は北海道の社有林における笹の繁茂による樹木の育成被害を解決するために、笹を有効活用するアイディアとして始め たものだったが、紅葉や銀杏といった身近な落葉への活用検討も行った。 作成した顔料は色を保持するために、比較的低温で流動する生分解性樹脂に注目し、これと混合することで、3D プリンタの フィラメントとして、または型に流し込んで樹脂成型品を試作した。
街に落ちている葉を顔料として樹脂に混合し、色のイメージとしてクレヨンに見立てて成形した。同じ紅葉、同じ銀杏でも 落ちている場所、時期によって色が異なることが、そのままクレヨンの色に影響する。

北海道産の笹の粉末を混合して、フィラメントにした。笹の匂いは濃く残っていた。
現代の笹舟として、宇宙船を笹のフィラメントを用いて 3D プリンターによって成形した。
製作から約 2 年経った今(2024. 秋)でも、笹の匂いは、まだ残っている。

起案者 Drafter

濱 大祐

濱 大祐

Daisuke Hama

三菱マテリアル株式会社
イノベーションセンター

三菱マテリアル入社後、化成品や電子デバイスなど様々な開発に携わる。新規事業に関する業務の一環として社有林を見学 したのをきっかけに、自然の持つ美しさ、壮大さに惹かれ、活用を模索している。