1917年創業、瀬戸内海の直島に所在する三菱マテリアル直島製錬所。所内の銅電錬工場では、直島製錬所で取り扱う銅精鉱及び各種リサイクル原料(金銀銅滓やシュレッダーダスト、溶融飛灰等)を熔錬し、製造したアノード(銅の電極板)の電解精製を行い、品位99.99%以上の電気銅を年間約24万トン生産している。銅は熱や電気の伝導率などに優れていることから、電線や電子基板等に使用されるなど、人々の暮らしを支える金属として重要な役割を果たしている。
アノードを電解精製する際、電解槽の底に泥状のスライム(銅電解スライム)が堆積するが、その中には、金や銀などの貴金属のほか、一部の銅、ニッケル、並びに太陽電池などに使用されるテルルといった有価金属が含まれている。脱銅浸出工程は、スライムからこれらの有価金属をできるだけ浸出し、銅電錬工場内で回収するための重要な機能を担っている。浸出後のスライムは金銀スライムとして貴金属工場へ送られる。
PROJECT STORY01
リサイクル原料の増処理に対応。
循環型社会に貢献する
製錬技術の進化を目指して。