TECHNICAL技術系(理系のみ)
人と社会と地球のため、当社ならではの新製品・新技術・新事業創出を通して持続的な企業価値向上を実現させることがミッションです。限りある資源を大切に使うために、使用済みの製品を資源として再生させる。そこに新たな価値を付加し、再び社会に送り出す。技術開発/事業開発職として、循環をデザインし、持続可能な社会の実現を図ります。
研究計画に基づく研究開発業務。
具体的には、実験データの採取、各種評価解析、データ結果の考察、進捗状況の定期報告、他部門との打合せ・調整を通して、既存事業の競争力強化や新規事業の開発に向けたテーマの推進に関わります。
研究成果の整理・蓄積のためDXを活用したデータ共有、社内報告書の作成、および技術力アピールのための対外発表(論文・口頭)等を行います。
また、重要な技術については、対外発表前に特許出願を検討・実施します。
現中期経営戦略において、イノベーションセンターでは資源循環・脱炭素・半導体関連・モビリティの4分野にフォーカスして開発に取り組んでいます。イノベーションセンターが保有する全13種の技術領域の中から、ここでは6領域についてご紹介します。
金属やセラミックスの粉末を混合、プレス、焼結して部品を製造する粉末冶金法は、ニアネットシェイプが可能等の各種メリットから様々な分野で利用されています。
切削工具・掘削工具等の工具材料等、粉末を原料とした焼結材料の技術開発に取組んでおり、シミュレーションなども取入れながら、新規材料の開発と高精度・高信頼性を実現するための材料設計技術、生産技術の確立に取り組んでいます。
PVD(物理蒸着)、CVD(化学蒸着)などの成膜技術をもとに、金属、酸化物、窒化物など様々な材料の薄膜を形成する技術や機能性薄膜材料の開発を行っています。
各種薄膜材料が有する硬さ、電気伝導性、光学特性などを向上させ、さらに基材の表面処理や、薄膜の構造を工夫することにより、競争力のある表面被覆複合材料や薄膜デバイスの創出を目指します。これらの技術は切削工具やセンサデバイスに適用されており、さらに将来を見据え、半導体、ライフサイエンス、熱マネジメントなどの分野に向けた新製品の創造にも取り組んでいます。
乾式・湿式等の化学精製技術や反応プロセス技術を駆使してベースメタル、レアメタル等を分離回収する先進的プロセスを研究しています。例えば、EV用リチウムイオン電池のリサイクルでは、コバルトやニッケルの連続分離精製プロセスを、超硬工具向け材料では、炭化タングステン粉末の高効率製法やリサイクル方法を研究しています。
加えて、工場から排出されるCO2の分離分解プロセスの研究も進めており、脱炭素化と資源循環の革新的プロセス構築を目指しています。
無機化学分析、有機物分析、形態観察、構造解析、表面分析、微小部分析などにおいて、常に最先端技術を導入し、社内需要にオンタイムで応える体制を整えています。
開発サイドと一体となった分析評価を推進し、視覚化に基づき原理原則を把握、想像から創造へ、新製品・新事業の創出へ積極的に貢献していきます。
金属中のRoHS分析に関する試験所認定(ISO/IEC17025)を取得し、分析値の客観的信頼性を確保するなど、当社グループを分析の観点から支えることにも注力しています。
シミュレーション技術を用い、新材料の開発、新プロセスの開発や、既存プロセスの改良を行っています。我々CAE領域のシミュレーションは、第一原理や分子動力学法を用いた原子・分子レベルから、熱流体等連続体に関わるもの、更にプラントスケールを扱うプロセスシミュレーションまで広い範囲をカバーし、機械学習等のデータ科学も活用しています。
我々は、シミュレーション技術を駆使して、人と社会と地球のために、マテリアルイノベーションを推進していきます。
金属は、高い性能や品質要求に応えるため、形状や成分の制御にとどまらず、材料組織や特性の制御まで、よりミクロな領域へ多岐にわたってきています。
鋳造や熱処理、塑性加工といった金属製品では必須と言えるものづくりの根幹をなすプロセスを中心に、基礎研究やプロセス開発、製造現場の課題解決まで、様々なフィールドで実験と数値解析の双方を駆使して、研究開発に取り組んでいます。
事業計画に基づく製品及び工程の設計開発業務。
既存の技術を用いて、新たな製品や工程を設計・開発することで、既存事業の競争力強化や新規事業の立ち上げのテーマ推進に関わります。具体的な業務としては、現状把握と課題の整理、目標達成可能な手段の検討、検証実験の計画とデータ採取(各種評価解析)、データ結果の考察、進捗状況の定期報告、顧客や他部門との打合せ・調整が想定されます。
開発成果の整理・蓄積のためデータ共有、社内外向け報告書の作成、顧客への技術アピール打合せや対外発表(論文・口頭)等を行います。また、重要な技術については、対外公表前に、特許出願を検討・実施します。
現中期経営戦略において、インキュベーションセンター(富士小山製作所)では、絶縁放熱プロジェクトとして、自動車駆動用パワー半導体モジュールで使用される絶縁放熱基板、及び、その周辺部材の事業開発に取り組んでいます。インキュベーションセンターは、絶縁放熱部品事業を通じて、地球温暖化の抑制に貢献し続けます。
電動自動車は、バッテリから供給される直流電力(DC)を、モータ出力に合わせて交流電力(AC)に変換し、駆動されます。絶縁放熱基板は、この直流交流変換で発生する損失(熱)を、絶縁を保ちながら放熱する役割を果たすことから、電動自動車の重要な部品として位置付けられています。当社には、20年以上にわたる電動自動車への絶縁放熱基板の供給実績があり、材料技術・試作技術・評価技術を駆使し、新たな製品や工程の設計・開発に取り組んでいます。