プレスリリース

2021年10月15日

三菱マテリアル株式会社

カーボンリサイクル技術がNEDOの研究開発委託事業として採択
~CO2の資源化に向けた新技術開発と実用化を加速~

三菱マテリアル株式会社が研究開発を進めてきたカーボンリサイクルプロセスが、このたび、「二酸化炭素の化学的分解による炭素材料製造技術開発」として、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業「カーボンリサイクル・次世代火力発電等技術開発/CO2排出削減・有効利用実用化技術開発」に採択されました。

当社は、カーボンニュートラルに向けた新事業の創出として、2017年より二酸化炭素(CO2)を分解し、炭素材料としてリサイクルする技術の研究開発に着手し、その後、試験を重ね、2018年にビーカースケール試験において、CO2を分解し、微粒子の炭素ナノ材料を回収することに成功しました。CO2の分解には、水素ガスと反応させ活性化した還元剤(粉末状の金属酸化物)を用い、活性化した還元剤とCO2を300℃程度で反応させることによりCO2を分解、還元剤に炭素が付着します。その後、還元剤と炭素を分離し、微粒子の炭素ナノ材料(有価物)として回収します。炭素ナノ材料は、カーボンブラック(タイヤの補強材)、電池材料(電極)、構造材料など、多様な用途への応用が期待されます。また、使用済還元剤についても再生利用が可能で、その再生過程において水素の製造が可能であり、CO2の再利用と水素製造を同時に実現できる画期的なプロセスです。

本委託事業は、2021年度から2025年度の5年間の予定で、要素技術の開発、プロセスの最適化、炭素の用途拡大、経済性検討などを行い、事業性について検討していきます。その後は、規模を拡大しての実証試験を経て、2030年頃の実用化を目指しています。

本委託事業における研究開発テーマのイメージ 本委託事業における研究開発テーマのイメージ (画像をクリックして拡大イメージを表示)

当社は、「人と社会と地球のために」という企業理念のもと「ユニークな技術により、人と社会と地球のために新たなマテリアルを創造し、持続可能な社会に貢献するリーディングカンパニー」となることをビジョンとしています。今後も、本技術の実用化を含め、CO2排出量の削減や炭素の有効利用を進めることで、脱炭素社会の構築に貢献してまいります。

以上

<本件に関するお問い合わせ>
コーポレートコミュニケーション部 広報室:03-5252-5206

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