プレスリリース

2018年4月20日

炭素系新素材「グラフェン」複合部材製品の開発を本格化

三菱マテリアル株式会社(取締役社長:竹内 章、資本金:1,194億円、以下「三菱マテリアル」)は、炭素系新素材「グラフェン」※1の開発・製造を手掛ける株式会社インキュベーション・アライアンス※2(代表取締役社長:村松 一生、資本金:6億円、以下「InALA社」)の第三者割当増資を引き受けて株式を取得した上、同社との協業によるグラフェンを用いた複合部材製品の開発を本格化していくこととしましたので、お知らせいたします。

三菱マテリアルは、本年4月よりコーポレート部門にEV材料開発・リサイクル推進部を新設するなど、自動車電動化に対応した新製品・新事業の創出を推進しております。一方、InALA社は、「グラフェン」を高品質かつ高効率に生産する技術を世界に先駆けて確立し、現在、本格的な量産に向けた体制を整えつつあります。同社が強みを有する「グラフェン」は、理論上、銅の10倍の熱伝導率を持つ上に軽量であるなどの特異な性質を有しており、近年のIoT化に伴い、スマートフォンや電装化する自動車といった発熱量が増大しているデバイス向けの放熱部材などへの応用が期待されています。

このような背景から、銅・アルミをはじめとする非鉄金属材料に強みを有する三菱マテリアルと、「グラフェン」素材に強みを有するInALA社の協業により、従来にないユニークな「グラフェン」複合部材製品の創出を目指します。

三菱マテリアルグループは、長期経営方針において、「ユニークな技術により、人と社会と地球のために新たなマテリアルを創造し、循環型社会に貢献するリーディングカンパニー」となることを目指しております。InALA社は、先進的なナノカーボン材料の実用化に取り組む研究開発型企業です。両社は、それぞれの技術を活かした協業による製品開発により、社会の発展に貢献してまいります。

※1.
グラフェン
グラフェンは、炭素の同素体の一種で、厳密には炭素原子1個分の厚さしかない平面状の物質(単層グラフェン)の事を意味し、極めて特異な物理的性質を有する炭素系新素材として知られています。2004 年に英国マンチェスター大学の研究者ガイム(Andre Geim)とノボセロフ(Konstantin Novoselov)がグラファイト(黒鉛)から単層のグラフェンシートを初めて分離し、その特異な性質を明らかにしたことで2010 年のノーベル物理学賞を受賞しています。この単層グラフェンが数層積層したものを多層グラフェンといいますが、これも同様に特異な物理的性質を有しています。例えば、ダイヤモンドよりも硬く、かつ、高強度(鋼鉄の約200倍)であり、電気伝導は銅の約1.2倍、熱伝導は銅の約10倍とされています。
近年、このような特異な機械的・電気的・熱的性質を利用すべく、電子デバイスや放熱部材、電極材料などの応用製品の開発が世界中で非常に活発に行われています。一方で、一般的にグラフェンを大量・安価に製造する技術が確立されたとは言い難く、それがグラフェンの広範な実用化への妨げとなっています。
※2.
株式会社インキュベーション・アライアンス
1)創業
2007年5月
2)代表者
代表取締役社長 村松 一生
3)資本金
6億円
4)主要株主
村松 一生 22.5%、株式会社産業革新機構 31.5%、エア・ウォーター株式会社 11.9%等(2018年3月末)
5)従業員数
26名
6)沿革等
株式会社神戸製鋼所の元研究員 村松 一生氏(現社長)が創業。積層数が数層のグラフェンを無基板、無触媒で直接合成することに世界で初めて成功するなど高度な合成技術を有する。高品質のグラフェンを大量・安価に製造する技術をコアに、多層グラフェン抽出液やグラフェンのシート状成形製品など炭素材料事業を展開。
URL:http://incu-alliance.co.jp/

以上

このページの先頭へ戻る

このページの先頭へ戻る