2017年6月13日
三菱マテリアル株式会社(取締役社長:竹内 章、資本金:1,194億円)の加工事業カンパニーは、切削加工ユーザーの技術サポートを目的に、CAM/CAE※1解析・シミュレーション、切削試験、切削工具の選定とその利用技術の支援(以下、ツーリング支援)、教育研修といった切削工具の総合的なソリューションを提供するとともに、オープンラボとしての機能を併せ持つ「中部テクニカルセンター」を、総投資額約15億円をかけて岐阜製作所内に新設し、本日より稼働を開始いたしましたので、お知らせいたします。
2010年にさいたまオフィス内に開設した加工技術センターでは、これまで切削加工ユーザーに対し、当社が長年培ったノウハウ、技術を最新の工作機械、測定・分析機器、ソフトウェアを駆使して提供してきました。その経験を活かし、このたび自動車・航空宇宙産業の一大集積地として発展する中部圏及び西日本のお客様に向けて、国内第二の技術サポート拠点として中部テクニカルセンターを新設し、同地域における切削工具の総合的なソリューション提供力強化をさらに加速してまいります。
当社は、切削加工ユーザーへの技術サポートの拠点として国内外でテクニカルセンターを展開しております。中部テクニカルセンターの新設に併せて、加工技術センターのソリューション提供部門を東日本テクニカルセンターといたしました。また、海外でもアメリカ、スペイン、中国、タイにテクニカルセンターを展開しております。
中部テクニカルセンターでは、高精度マシニングセンター、複合加工機、自動盤など、それぞれ仕様の異なる14台の最新加工設備を導入しております。切削加工ユーザーよりご相談いただいた部品の材質、形状およびご使用の工作機械を踏まえた切削加工のCAM/CAE解析・シミュレーションを行うことで、部品毎の加工方法を提案するとともに、要望に応じて加工条件を展開し、ユーザー立会いのもとで切削試験を実施することも可能です。航空宇宙産業や自動車産業をはじめとした様々な産業分野で活用が拡大しているCFRP(炭素繊維強化プラスチック)等の「複合材料」加工専用の設備も導入し、より高度化・専門化するユーザーのご要望にお応えいたします。
また、標準工具だけでは解決できない加工や、よりユーザーニーズに適した加工を行うための工具開発・ツーリング支援も併せて実施することにより、最適かつタイムリーに製品・サービスを提供します。当社は、オープンラボとしての機能を併せもつ東日本テクニカルセンターおよび中部テクニカルセンターを基点に、ユーザー視点に立った製品・サービスを提供するため、切削加工ユーザーとのオープンイノベーションを積極的に推進し、数年先を見据えた加工技術開発を進めてまいります。
東日本テクニカルセンターでは、2016年6月より切削理論の基礎から応用、工具損傷改善、トラブルシューティング、各種装置使用によるライン改善など幅広い分野での技術の伝承を目的とした「切削アカデミー」を開催しております。中部テクニカルセンターにおいても、この「切削アカデミー」を展開し、最先端の技術、技能、ノウハウを切削工具ユーザーの技術者に体系的に伝承する人材育成の場も提供していく予定です。
当社加工事業カンパニーは、中期経営戦略における中長期目標の一つに「高付加価値製品、サービス・ソリューションを提供できるグローバルプレーヤー」を掲げております。顧客視点に立ったスピードと変革を常に求め、実現し続けることで、顧客より新のパートナーとして信頼を得る、活力溢れたワクワク※2する事業体を目指してまいります。
以上