2017年4月18日
三菱マテリアル株式会社(取締役社長:竹内 章、資本金:1,194億円)の電子材料事業カンパニーと同カンパニー所管の連結子会社である三菱マテリアル電子化成株式会社(取締役社長:越村 正己、資本金:26億円)は、新たなフッ素機能性コーティングシリーズおよびその応用製品の生産体制を確立し、このほど「エフロンティアTM」の商標で発売を開始しましたので、お知らせいたします。
「エフロンティアTM」とは、当社独自の電解フッ素化技術(Electrochemical Fluorination)の頭文字EFと開拓者精神(Frontier)とを組み合わせた造語です。独自のフッ素化合物とその応用製品によって電子材料分野などの枠にとらわれず、新市場を創出するという意思を込めています。今後とも、応用製品の拡充を図り、2025年には30億円の販売を見込んでおります。
「エフロンティアTM」は、当社が開発した親水性(水に馴染む性質)と撥油性(油を弾く性質)の両方の特性を併せ持つ親水撥油機能を有する世界初の「フッ素化合物」をベースにした製品群の総称で、次の2アイテムを発売し、今後随時アイテムを追加してまいります。
当社は、ビジョンの中で「ユニークな技術により、人と社会と地球のために新たなマテリアルを創造し、循環型社会に貢献するリーディングカンパニー」となることを掲げております。電子材料事業カンパニーは、今後もユニークな技術・製品とこれに関連するサービスをスピーディーにお客様に提供することにより、社会に貢献してまいります。
【エフロンティアTM/EFrontierTM】
「エフロンティアTM」および英文名称「EFrontierTM」は、三菱マテリアルのフッ素機能性コーティングシリーズおよびその応用製品を総称する商標(出願中)です。
【事例:親水撥油フィルタエレメント/フィルタユニットによる油水分離】
連続的に迅速に効率的に油水分離をするための装置。投入口より投入された油水混合液は、水のみフィルタエレメントの外部より内部に透過し、下部の透過液取出口より排出される。また透過しない油はユニット内の上部に滞留し上部排出口より排出される。
【具体的な油水分離の事例】
<コンプレッサドレン廃水への適用例>
コンプレッサドレンには機器から発生する微量の油と空気中の水分による凝結水が混入する。実廃水中には約100ppmの油分が混入していたが、フィルタ通過後の液の油分濃度は5ppm以下に低減された。
【施工例:防汚塗料(撥水撥油系)】
SUS板に油(n-ヘキサデカン)を滴下した場合、防汚塗料塗布前(写真左)は、油が付着し筋状に流れているが、防汚塗料塗布後(写真右)は油滴のまま滑り落ちる。
以上