三菱マテリアル株式会社(取締役社長:竹内 章、資本金:1,194億円)および三菱ガス化学株式会社(代表取締役社長:倉井 敏磨、資本金:419.7億円)は、岩手県八幡平市安比地域における地熱発電プロジェクトについて、本格的な事業化推進を目的とした「安比地熱株式会社(以下、安比地熱)」を共同設立し、このたび環境アセスメントに着手しましたので、お知らせいたします。
安比地熱は、環境へ配慮した地熱発電の建設により、CO2排出量抑制と電力安定供給に貢献するため、2018年以降の事業化に向けた検討を進めていく予定です。
1.安比地熱設立の経緯
- 三菱マテリアルは、2003年度に国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による安比地域の地熱開発促進調査結果を受け、三菱ガス化学とともに2004年度以降、地熱発電の事業化検討を実施してきました。
- 三菱マテリアルは環境アセスメントに先行し、2014年10月より環境調査に着手し、2015年2月にNEDOによる環境アセスメント調査早期実施実証事業※に参画しました。
- 三菱マテリアルおよび三菱ガス化学は、長期に亘る噴気試験や、地質モデルを利用した資源量評価により、出力15MW(メガワット)級の発電規模に相当する地熱資源量の存在を確認したことに加え、温泉資源への影響や環境規制などのリスクが低いことから、安比地域における地熱発電事業が可能と判断し、環境アセスメントに着手することとしました。
- 環境アセスメントに先立ち、三菱マテリアルおよび三菱ガス化学は、事業実施主体を明確化するとともに事業化推進体制を整備するため、安比地熱を共同設立しました。
事業想定区域の位置図
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長期噴気試験の様子
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※......約4年程度と長期にわたる従来の環境アセスメント手続期間を、短縮するための実証事業。
2.環境アセスメントの計画概要
環境アセスメントの法手続きの流れ


- 配慮書送付
「配慮書」とは、発電所立地について計画段階から環境にどれほど配慮しているかを審査するための書類です。安比地熱は、2015年10月28日に経済産業大臣、岩手県知事及び八幡平市長に対し、それぞれ配慮書を提出しました。
- 方法書届出・送付
「方法書」とは、事業化地域における動植物の植生をはじめとした環境調査について、その調査手法の妥当性を審査するための書類です。安比地熱は、2016年2月頃に経済産業大臣、岩手県知事および八幡平市長に対し、それぞれ方法書を提出する予定です。
- 準備書届出・送付
「準備書」とは、安比地熱が実施した環境調査結果に基づき、事業計画段階における環境対策の妥当性を審査するための書類です。安比地熱は、2017年2月頃に経済産業大臣、岩手県知事および八幡平市長に対し、それぞれ準備書を提出する予定です。
- 評価書届出・送付
「評価書」とは、関係省庁を含む行政団体、ならびに安比地域の地元住民など関係するステークホルダーの意見について、準備書に反映し修正を加えた事業計画です。安比地熱は、2017年11月頃に経済産業大臣、岩手県知事および八幡平市長に対し、それぞれ評価書を提出する予定です。
2.環境アセスメントの計画概要
- 1. 社名
- 安比地熱株式会社
- 2. 設立年月日
- 2015年10月9日
- 3. 所在地
- 岩手県八幡平市
- 4. 資本金
- 100百万円
- 5. 出資比率
- 三菱マテリアル(株) 60%
三菱ガス化学(株) 40%
- 6. 事業概要
- 環境アセスメント等の事業化検討
- 7. 代表者
- 取締役社長 有木 和春(ありき かずはる)
(現:三菱マテリアル(株)資源・リサイクル事業本部エネルギー事業部地熱・電力部長)
取締役副社長 満田 信一(みつだ しんいち)
(現:三菱ガス化学(株)理事天然ガス系化学品カンパニーエネルギー資源部長)
以上
【本件に関するお問い合わせ先】
三菱マテリアル(株) 広報・IR部03-5252-5206
三菱ガス化学(株) 広報 IR部03-3283-5041
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