プレスリリース

2014年7月15日

伸銅業界初、耐変色殺菌銅合金「CleanBright®」が北里大学新病院本館に採用

三菱マテリアル株式会社(取締役社長:矢尾 宏、資本金1,194億円)の連結子会社である三菱伸銅株式会社(代表取締役社長:堀 和雅、資本金:87億円、本社:東京都品川区)が開発した耐変色殺菌銅合金「CleanBright®」(クリーンブライト)で製作されたドアハンドルが、このたび伸銅業界で初めて北里大学の新病院本館に採用されましたので、お知らせいたします。

病院・医療施設において生じる院内感染は、病院に多い免疫力の低下している患者(易感染性患者)が医療従事者の手指や医療器具・リネン類を介して黄色ブドウ球菌や緑膿菌とその類縁菌などの薬剤耐性菌の感染を受けるものです。その発生件数は世界中で年間、数百万件にのぼり、医療機関にとって院内感染予防策ならびに衛生的な院内環境の構築は大きな課題となっています。
従来の銅合金は、殺菌性能があるため院内感染予防に効果的な部材であるものの、酸化により変色し美観を損ねることが問題でしたが、CleanBright®は耐変色性能が向上し、黄色ブドウ球菌や緑膿菌に対する強力な殺菌性能を備えたうえ、さらに同サイズのスチール材と比較して約2倍の強度をもち、薄肉化、軽量化も可能な合金です。

三菱伸銅株式会社は、2011年から3年間CleanBright®の殺菌性能と耐変色性能に関する性能について、実地検証を行いました。検証を行った北里大学医学部微生物学の笹原武志博士は、「CleanBright®は、3年経過後もほとんど変色が認められず、非常に優れた殺菌性能が確認された。今後、院内感染の伝播を予防するため不特定多数の人間が触れる手すりやドアハンドルなどへの採用が推奨できる。」と話しています。
北里大学病院は、最新の医療機器を整備し、特定機能病院として高度で先進的な医療を提供するために2014年5月7日に新病院本館を開院しました。試作したCleanBright®製のドアハンドルは、内科専門外来や皮膚科外来の診察室、そして皮膚科病棟などの病室、計140ヶ所に採用されました。シャンパンゴールドの温かみある色調が新病院本館にマッチし清潔感があると、病院の関係者からも好評をいただいております。

CleanBright®製ドアハンドルの製造を手掛けた株式会社ユニオンは、殺菌性能という新しいコンセプトでさらに付加価値のある建築向け金属製品を展開し、医療・福祉分野への進出を計画しています。
一般社団法人日本銅センターは、医科細菌学の先駆者である北里柴三郎博士を学祖とする北里大学の新病院本館にCleanBright®製ドアハンドルが採用されたことを大いに評価し、銅製品の殺菌効果を広く世間に知ってもらい、殺菌性能を期待した新分野での需要創出に期待し、様々な用途に普及させたいとしています。

三菱伸銅株式会社は業界のリーディングカンパニーとして、医療・福祉関連施設をはじめとする院内感染予防や衛生環境の保全が求められている社会福祉分野にCleanBright®を幅広くご提供することで、安心・安全な社会インフラの整備に貢献してまいります。

外来診察室の様子 外来診察室の様子

ドアハンドル使用例 ドアハンドル使用例

CleanBright®の優れた殺菌性能

殺菌性能

CleanBright®は純銅よりも抗菌性が早期に発揮され、接触してから30分後には、ほとんどの菌が死滅する。

※cfu...Colony Forming Unitの略。試験面積4cm2のコロニー数を示す。

写真① 写真①

写真② 写真②

写真①:黄色ブドウ球菌を培養したシャーレにクリーンブライトの断片を載せたもの。
写真②:20時間後、写真①からクリーンブライトの断片を除去。写真①でクリーンブライトが接触していた箇所の黄色ブドウ球菌は死滅。

以上

クリーンブライトに関するお問い合わせ先:
三菱伸銅株式会社 環境部材グル-プ 03-5449-2588

三菱伸銅株式会社 リリース http://www.mitsubishi-shindoh.com/ja/072014.html

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