プレスリリース

2017年6月19日

有機ELディスプレイ用銀合金スパッタリングターゲットの新製品
「DIASILVER(ダイヤシルバー)201-100」を開発、量産開始

三菱マテリアル株式会社(取締役社長:竹内 章、資本金:1,194億円)の電子材料事業カンパニーは、有機ELディスプレイ用銀合金スパッタリングターゲットの新製品「DIASILVER(ダイヤシルバー)201-100」を開発し、量産を開始しました。また、今回の開発に合わせて、銀合金スパッタリングターゲットの製品ブランド「DIASILVER(ダイヤシルバー)」シリーズを新たに立ち上げ、今後積極的な市場展開を図ってまいりますので、お知らせいたします。

スパッタリングターゲットは、対象とする電子基板に原子レベルで合金や金属酸化物等の物質を付着させ、薄い膜を形成するための電子材料です。銀には「高反射率」、「低電気抵抗」という特長があることから、銀合金スパッタリングターゲットは反射膜、電極膜、配線膜、あるいは半透明膜(半透過膜)を形成するために使われています。

当社の有機ELディスプレイ向け銀合金スパッタリングターゲットは、形成された薄膜電極がもつ高い可視光反射率と耐食性、および低電気抵抗という特長と高品質のターゲット製造技術により、ディスプレイの高輝度化および長寿命化に貢献してまいりました。その結果、長年にわたって9割を超える圧倒的な市場占有率(自社推定)を確保し、業界のスタンダードとしてお客様にお使いいただいております。

このたび開発した「DIASILVER(ダイヤシルバー) 201-100」は、以下の特長と効果を有しており、有機ELディスプレイに加えて、フレキシブルディスプレイおよび液晶ディスプレイ等への用途拡大も期待されています。

【特長】

1)
ターゲット材を形成する結晶の平均粒径が100μm以下と金属組織がより微細。
従来品は400μm以下。
2)
接合や貼り合わせ等の継ぎ目無しで大型サイズに対応。
(平板型)一体型G6、分割型G11
(円筒型)G8.5
3)
金属組織がターゲット全体にわたって均一。
ターゲット材の面内および厚さ方向の結晶粒径のばらつきが20%以内。

【効果】

1)
大型基板に形成された薄膜の基板内における膜特性(電気特性、反射特性)の均一性向上により、
有機ELディスプレイの画像品質が改善。
2)
スパッタ中の異常放電(アーク放電)、スプラッシュ(ターゲット材の飛散)低減により、
有機ELディスプレイの生産歩留まりが改善。
3)
大型サイズ化に伴う用途拡大。

当社は、ビジョンの中で「ユニークな技術により、人と地球と社会のために新たなマテリアルを創造し、循環型社会に貢献するリーディングカンパニー」となることを掲げております。今後も市場ニーズを先取りしたユニークで高付加価値な製品を開発してお客様に提供してまいります。

フラットパネルディスプレイ製造用のガラス基板(マザーガラス)の面積が大きくなるにつれて、第1世代、第2世代...と表現される。G6は第6世代で一般に一辺が1500mm×1800mm、G8.5は第8.5世代で2200mm×2500mm、G11は第11世代で2940mm×3370mmのマザーガラスを指し、スパッタリングターゲットはマザーガラスより更に大きいサイズが必要である。
有機ELディスプレイ用銀合金ターゲット
:サイズは1800mm×2300mm
有機ELディスプレイ用銀合金ターゲット(1800mm×2300mm)の写真 (画像をクリックして拡大イメージを表示)

以上

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