INTERVIEW 22

情報システム

グローバルな視点でデジタル化を推進、
その先に新たなビジネスモデルの
可能性を追い求める。

N.Y
加工事業カンパニー ロジスティック本部
システム戦略部
2014年入社

(所属部署・役職、インタビュー内容は当時のものです)

EPISODE 01 “三菱マテリアルの
参謀”として
システム部門が
最前線を支え、
結果につなげる

大学院の研究テーマは生産現場などの無駄をいかに減らすかというもの。ケーススタディのために実際に電気メーカーなどの現場を訪問し、新しい生産ラインを立ち上げると仮定した場合、将来的に市場や技術動向など不確実性を加味しても投資効果が見込めるかといった考察を行っていました。これも、言ってみれば無駄な投資を減らすということを目的とした研究の一例です。
三菱マテリアルを選んだ理由は大きく2つ。1つは、自分は営業などのフロントに立つよりも、参謀的なポジションで前線を支えて結果を出す方が向いていると思い、まさにシステム部門がフィットしていると感じたため。2つ目は素材メーカーとしての裾野の広さ、社会への貢献度が高いことが自らのモチベーションにつながると思ったからです。入社後の配属先は筑波製作所の情報システムグループ。現場の「ちょっとパソコンの調子が悪いんだけど…」というレベルから、生産管理システムの保守・改修まで、あらゆるニーズに応えることがミッションでした。
当時の印象的な仕事としては、加工工程における「自動集計システム」の構築があります。加工事業の超硬工具、焼結部品は数千~万単位の商品がありますが、その部品がどこから何個入ってきて、完成品を何個どこへ搬出したかを管理して、経理の資料を作成するためのシステムです。現状調査から要件定義、最終的なシステム化と検証作業までを5人のチームメンバーと協力し主担当としてやり遂げました。それまでは各現場の製造担当者が丸3日ほど資料作成に時間を取られていましたが、システム導入により自動化を図った結果、最終的な経理資料作成まで約1日と大幅短縮を実現し、同時に人為的なミスやその検証の時間を解消することができました。良い結果を出せば「ありがとう」といった感謝の言葉がダイレクトに返ってくる環境でしたから、それが大いに自分のモチベーションにもつながりました。

EPISODE 02 運用に配慮した
生きたシステムを
世界の現場と共に
作り込む

現在の加工事業カンパニー ロジスティック本部のシステム企画部では、海外工場の生産管理システムの保守、国内外の受注販売システムの保守や顧客管理システムなど、さまざまな業務のサポートを行っています。現部署に異動して間もなく、生産管理システムと製造現場のデータを連携させるプロジェクトを担当し、現在も海外での最終リリースに向けて奔走中です。製造現場や設備の関係部署と協力しながら稼働する装置から取得されるデータを生産や販売情報とリンクさせ、最適なサプライチェーンを実現させることを目指しています。
国内は2018年度に運用を開始、海外工場(中国、台湾、タイ、インドネシア、インド、スペイン、アメリカ)では試験運用中で2019年度内に稼働の予定です。2019年度前半はプロジェクトの概要と導入の意義についてのプレゼンテーション、各拠点の現状調査、実施予定のタスク説明のために世界7カ国を飛び回りました。導入に当たっては新たな設備投資やマスター化作業などの負荷を伴うため、最初は「本当にやるのか?」といった声も挙がりましたが、日本での実績などを基に、導入の意義を訴えながら試験運用への準備を進めていきました。
担当として常に心掛けていることは、「ユーザーの利用シーンまでをしっかりイメージしてシステムを作ること」。実際の運用に配慮しないシステムは、結局使われないものになってしまう可能性もあります。ですから、単に作って納品して終わりではなく、事前にユーザーの現状を把握し、導入目的の共有や意見の擦り合わせを綿密に行ってシステムを作り込んでいくことが重要です。今回も国内における汎用的なシステムをベースにはしていますが、各国の状況に合わせて必要最低限のローカライズを実施し、「各現場に合わせた生きたシステム」を実現することが自分のミッションだと考えています。

EPISODE 03 デジタル化による
ビジネスモデルへの
チャレンジ

今回のプロジェクトがらみで海外工場を訪問する中で、海外へのサポート面ではまだまだ自分の力を発揮できる余地があると感じました。参謀として最新のシステム技術やトレンドを取り入れながら、グローバルな視野を持ってデジタル化にチャレンジしていきたいと考えています。今後、データ収集のシステムが整備されれば、集めたデータを基に不具合の発生要因を分析したり、製造工程の改善に活かしていったりすることが可能になります。これは成果の一例で、データの活用が、今後、経営に大きな影響力を持つようになると私は見ています。実際に世の中ではシェアードサービスや自動運転、配信ビジネスなど、デジタルトランスフォーメーション(DX)と言われている変革が始まっています。現状の業務としては生産現場の改善、生産性向上を主眼にシステム化に取り組んでいます。すでにデータの蓄積は進んでいますが、これをさらに分析、活用していくことによって新たな価値を提供できるかもしれません。今後はさらに営業、販売、物流といった分野も経験し、いずれはビジネスモデルの変革までを発案し、経営に貢献できるような存在を目指したいと考えています。

MESSAGE

就職活動は、さまざまな会社を見聞きできる絶好の機会です。まずは好奇心を持って幅広い業種、職種の人の話を聞いて、選択肢を広げてみてください。私自身、社内のシステム部門という職種は就職活動中に偶然出会ったものでした。SE志望の場合、システム会社やコンサルティング、ベンチャーなどが多数派かもしれませんが、メーカーのシステム部門は、モノづくりのサポートができ、IT技術者の存在感が大きく感じられるのが特徴です。また、当社は幅広い事業領域であることから、様々な分野で活躍のチャンスがあります。システムを作るだけではなく、それぞれの事業領域における課題を発見・解決していくことに貢献できる魅力的な仕事だと思います。

SCHEDULE

9:00 始業。メールチェック。優先順位を整理してから返信対応
10:00 次回プロジェクトミーティングに向けた資料の作成
12:00 昼休憩。ご飯と仮眠でリフレッシュ
13:00 システム要件を検討後、仕様書を作成してシステム改修
15:00 部内ミーティングで部署内の情報を共有
16:00 スペインの工場の担当者とTV会議。進捗状況の共有と新規要望事項のヒアリング
18:00 退社