INTERVIEW 17
INTERVIEW 17
できて当たり前のことを、
確実に積み上げていく。
それが、この仕事のプライド。
(所属部署・役職、インタビュー内容は当時のものです)
就職活動を行うにあたり、日本が世界に誇るものづくりの分野に焦点を絞りました。そのような中、素材メーカーである当社を選んだ理由は、最終製品よりも見渡せばあらゆるところで自社の製品が役立っている方が、より社会を支えていると実感できるように思えたからです。
また、ものづくりの会社を選びながら、あえて人事を志望したきっかけは、大学の空手サークルで副部長を務めた経験から。当時から個々の活躍を後押しするには組織として一人ひとりのモチベーションを高める環境づくりやサポート体制も欠かせないという想いがあり、社員に持てる力を存分に発揮して活躍してもらうためのサポート役の仕事に興味を持ちました。
メーカーというと、得てしてものをつくる、売るということに重きを置かれているように思いますが、より優れた製品を提供していくためには製造現場や営業だけでなく、それらを支える周囲のサポートも重要という意識が会社に根付いているのだと思い、非常に好感を持ったことを覚えています。
入社から4年間、香川県の直島製錬所で、社員の採用や異動に関連する諸手続き、人事考課及び進級・昇格制度の運用、労使協定の管理など、主に工場での総務人事業務を担当していました。その中で、工場内のコミュニケーション活性化や社員慰労を目的とした園遊会や職場スポーツ大会の企画運営にも力を入れて従事。その後、現在の筑波製作所へと移りました。
これまでで最も印象に残っているのは、筑波製作所の就業時間変更にまつわるプロジェクトです。私がこちらに異動して来たのは、1日7時間45分から7時間30分に就業時間を変更した後のこと。1日の就業時間が減った分、休日も減り、そのことへの不満が出始めていた頃でした。もともと時間を短縮した背景が、製造現場でのシフト交替時、交替者同士の引継ぎ時間を45分から30分に短縮することで生産性を上げたいという判断だったこともあり、45分に戻すという選択肢は考えづらいところでした。現状維持か、それとも3交替を1日10時間30分勤務の2交替に変えるか。就業時間は社員の働き方に直結することもあり、当初、社員の皆さんからその2つの案に対する率直な気持ちが寄せられました。そのような中、第3の選択肢として労働組合との対話から生まれ、その後最終決定に至ったのが、事務や開発部署は8時間勤務、製造部署は現状どおりの7時間30分勤務という案。工場内統一の就業時間という固定観念を捨て、それぞれの職場に適した勤務体系に変えていこうというアイデアでした。
運用・管理の面からすると、全員一緒の方が当然簡単です。でも、それぞれの仕事に適した働き方があり、その働き方に合わせた勤務体系としなければ今後社員が活き活きと働くことのできる国内製造現場を維持していくことはできないのではないかと思います。直島での経験から「業務内容ごとに就業時間は変わっていて当たり前としている事業所もある」という考え方を筑波でも活かしたい、そのように考えました。
しかし、筑波では操業開始時から全員統一の就業時間という文化が根付いており、社員の皆さんの意識を変えていくことはそう簡単ではありませんでした。それでも、何もしないより絶対に良い方向に向くはずという信念で、関係者と多くの協議を持ちその情報を発信してもらうことで、最終的にこの案を実現することができました。多くの社員が働く中、全員が満足するかたちにすることは難しいことを実感しながらも、年間休日数を増加させることで、社員の満足度をアップさせることができたのではないかと思います。
このプロジェクトを達成して言えることは、他工場の勤務経験があったからこそ工場がより良い方向へ変わるためのサポートができたということ。もしその経験がない状態で社員から相談を受けていたら、型にはまった対応をしていたかもしれません。また、社員の想いと真摯に向き合う大切さを実感した出来事でもありました。日々の積み重ねの中で社員と信頼関係を深めるきっかけができる。このことを忘れずにその後も業務に取り組んでいます。
一日の大半を過ごす職場で、一人ひとりが働きやすいと感じる環境の整備を行うことは非常にやりがいのある仕事です。今後は、これまでの工場での総務人事業務の経験を活かして、働きやすい職場を目指し、現在の人事・給与制度の見直し・拡充の仕事をしたいと考えています。更に言えば、海外拠点との人材交流の活性化を図るためにも、グローバルスタンダードに基づいた制度の立案に携わりたい。なぜなら実際に海外現地法人に長期出張に行く機会があったのですが、日本で働いている人が海外拠点に興味を持つのと同様に、海外現地法人に勤務している人も日本へ強い関心を抱いていて、学ぶ姿勢も一緒だということを目の当たりにし、交流しやすい制度の必要性を非常に強く感じたからです。国内における制度の立案や改定だけでなく、グローバルな視点での拡充を今後の大きなテーマにしていきたいと考えています。
人事の仕事は、あって当たり前、やって当たり前のことを確実に遂行し、社員の満足度を上げていくことがベースだと思います。派手な仕事ばかりではないですし、大きな案件だけでなく細々としたことも同時に進行していきますが、だからこそ飽きるということもありません。興味の幅が広く、物事をバランスよく進めていくことが好きな人、人のサポート役に回ることが性に合っているという人には特に向いている職種だと思います。職場のより良い環境づくりをしてみたいという方、ぜひ一緒に取り組んでいきましょう。
8:00 | ミーティング |
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8:10 | 書類・メールチェック |
9:00 | 時間外労働の資料作成 |
10:00 | 月例懇談会(労働組合との定例会議1回/月) |
12:00 | 後輩と昼食 |
13:00 | 給与支給額のチェック |
14:00 | 人事異動関係の資料作成 |
15:00 | 社内行事準備等 |
17:00 | 退社 |