持続可能な社会を目指して

当社は、総合素材メーカーとしてグローバルな生産活動を展開しています。持続可能な社会の実現に向けて、限りある資源や素材を単に利用するだけでなく、省資源・循環型社会の構築を常に目指し、推進しています。

資源を巡る課題と当社の役割

総合素材メーカーとしての役割

現代社会が、より快適に、便利に、高度化するにつれ、金属資源はますます重要度を増しています。日本はかつて銀や銅の世界有数の産出国でしたが、資源の枯渇あるいは為替の変動相場制への移行、人件費や環境対策費の上昇等により採算がとれなくなったため、閉山が相次ぎ、現在、わが国は必要な金属資源のほぼ全量を海外に依存する状況となっています。
また、開発地域においては、大きな環境負荷が避けられず、地域の方々の生活権に及ぼす影響も大きいことから、人権、雇用労働問題などに配慮した十分なコンセンサスが求められています。

日本における金属資源の主要輸入先(2016年)

2012年の日本の金属資源主要輸入先:(中国)タングステン(APT)76%、(南アフリカ)プラチナ84%、(オーストラリア) 亜鉛鉱20%、鉛鉱45%、(チリ)銅鉱45%、モリブデン鉱76%、(フィリピン)ニッケル鉱48%、(ニューカレドニア)ニッケル鉱51%

当社は、三菱グループの発祥企業である炭鉱・鉱山業をルーツとし、日本の近代化を支えてきました。時代の変遷を経て、現在は総合素材メーカーとして、常に技術力を磨きながら、世の中に不可欠な基礎素材を供給し、人々の豊かな暮らしを支えています。
近年、新興国の産業発展に伴い、多くの鉱物資源は急激に需要が増していますが、国際資本(資源メジャー)による寡占化が進む一方で、資源国の多くが保護政策により、輸出制限を実施する等、資源を取り巻く制約は徐々に高まりつつあります。
鉱物資源の多くを海外からの輸入に依存する日本にあって、適正な価格、公正な取引を堅持しながら、資源を確保し、社会が求める素材・製品を安定供給することは大きな課題です。しかしながら、総合素材メーカーとして、お客様である多様な産業の競争力を維持するために、また、資源セキュリティを考える上でも、重要な役割だと考えています。

高まる資源循環の重要性

金属資源を安定的に確保し、社会を持続的に発展させていくうえで、効率的に資源を循環させるための仕組み・技術はますます重要になっています。
特に、テレビやパソコン、携帯電話等の廃家電・廃電子機器(WEEE)には、希少性が高い貴金属、レアメタル等の有用な金属が多く含まれ、しかも天然の鉱山に比べ環境や地域コミュニティーへの影響が少ない高効率な採掘(リサイクル)が可能であることから、 これら“都市鉱山”からの金属リサイクルが注目されています。
三菱マテリアルグループは、1世紀以上の長きにわたり培ってきた銅をはじめとする非鉄金属の製錬技術と、豊富なリサイクルに関するノウハウを活かし、E-scrap(WEEEを解体、破砕、選別して得られる基板類を主としたリサイクル原料)のリサイクルに積極的に取り組んでいます。
当社が独自に開発した銅製錬プロセス「三菱連続製銅法」の優位性と高度な操業ノウハウに加え、グローバルな集荷体制を構築し、受け入れ・処理能力のみならず、受け入れ予約WEBシステム等のサービスについても整備・強化を重ね、現時点では直島製錬所(香川県)と、グループ会社の小名浜製錬(株)小名浜製錬所(福島県)とを合わせて、世界最大規模である約14万t/年のE-Scrap受け入れ・処理能力を保持しています。
更に2017年中には、オランダにおいてE-Scrapの受け入れ・検品・サンプリングを行う集荷拠点が完成予定であり、これをもって当社グループのE-Scrap受け入れ・処理能力は約16万t /年に達します。

* 都市鉱山:地上に蓄積された電子機器等の工業製品を資源とみなして「都市鉱山」と名付け、資源をそこから取り出すことを試みる概念。

三菱マテリアルのグローバルな資源循環に期待

下田屋 毅サステイナビジョン
代表取締役
下田屋 毅
(在英国 CSRコンサルタント)

近年、循環型経済の概念である「サーキュラー・エコノミー」が欧州を中心として推進されています。地球規模で無制限に天然資源を採取、生産、消費、廃棄を行っている現状に対して、この概念は将来的な資源の枯渇のリスクを回避するために、パラダイムシフトによる社会全体の仕組みを変える大局的見地からの変革を求めています。
そこで、EUは欧州2020戦略の持続可能な経済成長の中で、資源効率性の向上を掲げ、欧州資源効率プラットホームの設置や欧州資源効率化へのロードマップを打ち出し、企業等を巻き込んでサーキュラー・エコノミーを積極的に推進しています。
日本では、「循環型社会」の概念のもと、廃棄物の発生抑制、再利用、リサイクルにより環境負荷低減の活動を世界に先駆けて実施してきました。この状況下で、三菱マテリアルは非鉄製錬所やセメント工場でのリサイクルをはじめ、多様なリサイクル事業において、経験・知識の蓄積、そして先進的な技術を培ってきました。
現在、世界的にサーキュラー・エコノミーを推進する機運が高まっている中で、三菱マテリアルには地球規模のリスク回避、持続可能な社会の構築に、世界のリーダーとして更に貢献することが期待されています。

三菱マテリアルグループの資源リサイクルネットワーク

三菱マテリアルグループの資源リサイクルネットワーク。詳細は以下。

緑字は三菱マテリアルの事業所です。

セメント工場
  • A-1 青森工場
  • A-2 岩手工場
  • A-3 横瀬工場
  • A-4 九州工場(苅田地区)
  • A-5 九州工場(黒崎地区)
製錬所
  • B-1 直島製錬所
  • B-2 生野事業所
  • B-3 細倉金属鉱業(株)細倉製錬所
  • B-4 小名浜製錬(株)小名浜製錬所
金属リサイクル工場
  • C-1 マテリアルエコリファイン(株)小名浜工場
  • C-2 マテリアルエコリファイン(株)秋田工場
金属加工工場
  • D-1 筑波製作所
タングステンリサイクル工場
  • E-1 日本新金属(株)秋田工場
機能材料工場
  • F-1 三田工場
  • F-2 DBAセンター
シリコン関連工場
  • G-1 四日市工場
化成品工場
  • H-1 三菱マテリアル電子化成(株)本社事業所
アルミ缶製造工場
  • I-1 ユニバーサル製缶(株)岡山工場
  • I-2 ユニバーサル製缶(株)群馬工場
  • その他4工場
アルミ総合圧延工場
  • J-1 三菱アルミニウム(株)富士製作所
家電リサイクル工場
  • K-1 中部エコテクノロジー(株)
  • K-2 東日本リサイクルシステムズ(株)
  • K-3 北海道エコリサイクルシステムズ(株)
  • K-4 パナソニックエコテクノロジー関東(株)
  • K-5 関西リサイクルシステムズ(株)

三菱マテリアルグループ内の協力体制

三菱マテリアルグループ内の協力体制

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