● か焼● 還元● 炭化処理スクラップ集荷量を拡大世界への販路を拡大酸化焙焼スクラップ乾式工程タングステンカーハイド粉超硬工具(切削工具など)使用済み超硬工具スクラップ中間体粉末タングステンカーバイド粉APTタングステンリサイクルの流れタングステン精錬における独自技術とは粉末湿式精錬国内外にて、使用済み超硬工具などのタングステンスクラップ集荷量を拡大させています。回収ルートは主に超硬工具の販売網を活用した、お客様からの使用済み工具の回収があります。また、スクラップディーラーから購入するケースもあります。さらに、三菱マテリアル金属事業カンパニーで取り組んでいるE-Scrapの回収とも連携し、ヨーロッパで発生したE-Scrapや超硬スクラップを合わせて集荷し、E-Scrapは日本の銅製錬所に、超硬スクラップはH.C.Starck社に持ち込むことなどを検討し、スクラップ集荷量を拡大していく予定です。日本新金属社の高機能粉末とH.C.Starck社のセールスネットワークを活用し、組み合わせることで、欧州、米国、中国といった世界各地への販路を拡大していきます。超硬工具として最先端のものづくりを支えるだけでなく、二次電池の材料などさまざまな用途に使用する粉末として、世界中のあらゆる産業の需要に応えます。そして利用されたタングステンは回収することでリサイクル利用を推進します。日本新金属社と、H.C.Starck社のドイツ拠点を合わせると、世界最大規模のリサイクル処理能力を確保できます。2030年に向け、H.C.Starck社、日本新金属社ともにリサイクル能力をさらに高める計画としています。これらの取り組みを通して、三菱マテリアルグループは、2030年までに超硬工具製造におけるリサイクル原料比率80%以上の達成を目指しています。07POINT 日本新金属社秋田工場では、回収されたスクラップに対して「酸化焙焼」という処理をして、粉末にします。そして国内唯一の湿式精錬技術によって、この粉末を中間製品であるAPT(パラタングステン酸アンモニウム)に仕上げます。 その後、乾式工程でか焼、還元、炭化処理を行い、タングステンカーバイド粉を製造します。 地域ごとのインフラやお客様が求める品位などにより、世界各地でタングステンの処理方法は異なっています。日本新金属の処理技術は、そうした世の中の動向に対応しやすい技術ラインが強みです。 一方、H.C.Starck社は、溶媒抽出による世界で唯一の湿式精練技術によってリサイクルを行っており、両社の技術を生かして精錬能力を高めていく予定です。世界最大級のリサイクル処理能力
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