182030年以降には、身近なところでも水電解由来の水素を原料とした、脱炭素製品が使われると予想されているのじゃ!三菱マテリアルの素材や技術の「ヒミツ」に迫ります!チタン製水電解電極チタン製水電解電極ってどんな技術?三菱マテリアルがチタンで作る水電解電極は、脱炭素化に欠かせない「水素」を効率良く生み出します。今回は、難易度の高いチタン材料の「焼結」、つまりくっつける技術を活かし、編み出した独自技術をご紹介します。水電解で水素を生み出す最大の利点は、二酸化炭素を発生させないこと。地球温暖化につながってしまう石油資源の代替として、水素が燃料として定着すれば、今後もサステナブルに車を動かしたり、家庭や職場に電力を供給したりすることができます。地球温暖化を防ぐためにSOZAI FILE NO.12三菱マテリアルのラボで日々研究に勤しむ、素材フリークな博士。ソザイに詳しいDr. マテリこんなところに活かされますチタン粉をくっつける技術の力でチタン粉をくっつける技術の力で粉から立体を作れる!粉から立体を作れる!水電解電極としては一般的な材料であるチタン。軽くて強い、素晴らしい素材ですが、削ったり曲げたりするのが非常に難しく、複雑な立体は作れないという欠点があります。そこで粉から立体を作ろうとしても、チタンの粉同士はくっつきにくい。でも、三菱マテリアルには「焼結技術」という強みがあり、粉をくっつけることが得意。この得意技を活かし、チタン粉を3Dプリンタで複雑な構造に形作ることができました。これにより、水素を効率的に生み出す「水電解電極」という発明品、簡単に言えば「水素ツクルくん」を作れたのです。世界初の技術で純チタン粉からできた「水素ツクルくん」は水電解、つまり水を電気分解して水素と酸素に分け、水素を効率的に生み出すことができます。なぜ、こうして水素を作る必要があるかというと、水素は今後、石油に代わる貴重なエネルギー源として期待されているから。二酸化炭素を排出せずに生み出した水素が、あらゆるもののエネルギー源として活用されると、地球温暖化を防ぐことにつながるのです。世界初!世界初!純チタン粉からできた純チタン粉からできた発明品が水素を生む発明品が水素を生むチタンは形を変えることが非常に難しい!しかも粉同士もくっつきにくい!でも!三菱マテリアルは「粉」をくっつけるのが得意!ぼくは水から、酸素と水素を取り出すのが得意。効率良く水素を生み出すよ!新発明された「水素ツクルくん」粉を3Dプリンタで造形してその後に焼いてくっつけるよ!チタン粉水素3Dプリンタチタン粉
元のページ ../index.html#18