WITH MATERIALS Vol.12
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 カーボンニュートラル実現のカギを握る電気自動車。化石燃料の代わりにリチウムイオン電池が使われていますが、従来通り、鉛バッテリーも補機用蓄電池として搭載されていることはご存じですか? これは、鉛バッテリーほど安く、安定した材料がほかにはないためです。この「安い・安定」という特徴は、鉛のリサイクルシステムがしっかり機能していることで実現できています。三菱マテリアルグループは30年以上前から使用済み鉛バッテリーを集め、鉛地金(電気鉛)や鉛合金を製造、バッテリーメーカーに販売し、鉛のリサイクルシステムを機能させてきました。このシステムで製造する鉛地金(電気鉛)は、原料の99.6%をリサイクル品とする温室効果ガス排出量の少ない製品となっています。 鉛には健康障害を発症させるというイメージもありますが、正しく取り扱えば私たちの生活を便利に、そして豊かにしてくれる素材でもあります。私たちはこの鉛の循環の仕組みを支え、カーボンニュートラルな資源循環型社会の実現に貢献していきます。カーボンニュートラルな社会の実現に貢献する「鉛地金(電気鉛)・鉛合金」17鉛バッテリー(バッテリーリサイクル)PICK UP鉛地金(電気鉛)電解精製法で製造される純度99.99%以上の純鉛。主に自動車用バッテリーの材料として用いられています。私たちは使用済みバッテリーのほか、銅や貴金属製錬の工程で発生する鉛を含む中間品を高純度の電気鉛に生まれ変わらせています。

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