WITH MATERIALS Vol.11
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電気の通しやすさ硬さ電気の通しやすさより電気を通しやすい!加熱しても硬さがずっと続く!鉛を含む快削黄銅強度耐摩耗性従来の無酸素銅よりも強度がより向上!進化POINT進化POINT進化POINT進化POINTGloBrass®ECO BRASS®従来の無酸素銅MSP8MSP1MSP5黄銅材料の強度(引張強さ)加熱時間材料の強度(引張強さ)銅とマグネシウムの合金、MSPシリーズは、導電率と強度を両立させています。多くの導電部品を搭載する電気自動車に欠かせない素材です。中でも強度と耐熱性、曲げやすさに優れ、マグネシウムをシリーズで最も多く含む「MSP5」は軽量化のニーズにも応えています。銅とクロム、ジルコニウムの合金として、高耐熱、高導電率が求められる鋳造鋳型や航空宇宙分野に欠かせない素材です。リレー用可動片(スイッチの接点を切り替える機構部分)にも採用。高導電用途で通電発熱対策にも期待されます。銅と亜鉛の合金、鉛フリー快削黄銅「GloBrass®」、「ECO BRASS®」は、鉛フリーでありながら、高強度かつ加工性に優れています。自動車部品や水栓金具などに活用が期待されています。高い導電率を有しながら、耐食性があり、より幅広い用途への展開が期待されます。酸素濃度を極限まで低減した銅です。三菱マテリアルは世界最高水準の強度と耐熱性を持つ、無酸素銅「MOFC®-HR」を開発。従来の無酸素銅が持つ優れた導電率・熱伝導率を備えつつ、銅合金並みの強度と耐熱性を実現。自動車用の高圧端子など、大電流・高放熱が求められる部品に活かされます。ちゅうぞういがたMSPシリーズは、電気の通しやすさ(導電率)が進化のポイントです。導電率と材料の強度を両立させ、一般的な黄銅(C2600)と比べてこの2点で優れており、高電圧・大電流用途に最適です。クロムジルコニウム銅は加熱時間が長くても、硬さを保つ点が進化のポイントです。このため、高温環境での強度・信頼性が求められる鉄鋼用鋳造鋳型や航空宇宙分野で盛んに使われています。GloBrass®やECO BRASS®は、鉛を含む快削黄銅よりも、強度や耐摩耗性が優れている点が進化のポイントです。従来の加工性を維持した上で、鉛フリーという付加価値が加わりました。MOFC®-HRは、世界最高水準の強度を実現。従来の無酸素銅(C1020)と同等の導電率を有しながら、従来品より大幅に高い強度と、優れた耐熱性を実現しました。05加工技術の進化に伴い、銅は、別の金属と融合して「銅合金」になったり、酸素を極限まで減らした「無酸素銅」になったりと、人々の試行錯誤により姿や特性を変えてきました。まさに変幻自在な銅の進化について紹介します。電気を通しやすく進化!通電発熱に耐えるように進化!加工性を維持した鉛フリー品へ進化!世界最高水準の強度に進化!

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