三菱マテリアルの素材や技術の「ヒミツ」に迫ります!材料をつくる時小さくて一定の「粉」だと、すぐ溶ける!1nm(ナノメートル)=砂の100万分の1!半導体素子半導体の中で使う時半導体には、部品同士をくっつける「接合材料」が必要です。三菱マテリアルは、この接合材料を極めて小さな数nmの、銅の粉から作っています。銅の融点はとても高く、1000℃を超えますが、極めて小さくかつ一定の大きさの粉にすると、実はもっと低い温度で溶けるのです。このため、粉から作った方が、低コストで簡単に作ることができます。粉をクリームのようなペースト状にすると、色々な大きさや形状にできるので、さまざまな形状の半導体をくっつけられるメリットもあります。銅の「強み」は半導体の中で使う時に、大いに発揮されます。三菱マテリアルはペースト材だけでなく、「シート材」も作ることができるのじゃ!より広い面積を接合する時に、とても役立つのじゃよ。ソザイに詳しいDr. マテリ三菱マテリアルのラボで日々研究に勤しむ、素材フリークな博士。パワー半導体は、大量の電気を使うから大量の「熱」がこもる...でも銅は融点も熱伝導性も高いから、安心!基板SOZAI FILE NO.11大きな塊だと溶けにくい...xEVや充電設備には、100万ワットを超える電力も処理できる「パワー半導体」が使われ、どれも電極の上にしっかりとくっつけて使われます。くっつけるための接合材料には、電気をよく通し、長時間、高温にさらされてもびくともしないことが求められます。三菱マテリアルが誇る独自技術である、銅の粉で作る接合材料は、高温に強いためパワー半導体にピッタリ。銅は融点が高く、高い熱伝導性があるため、動作中に200℃以上の温度になっても、充分な耐熱性と放熱性があります。そのため、より安全で汎用性の高いパワー半導体を実現できます。鉄道車両やxEVの安全のために銅接合材料が使われるパワー半導体モジュールは、あらゆる車のモーターを回すための、インバーターという制御装置に欠かせない部品です。高い信頼性が求められる、鉄道車両やxEVなどへの活用が期待されます。このほか、風力発電や太陽光発電といった発電設備にも適用が期待され、さらに普及していくと見込まれます。三菱マテリアルの「焼結型銅接合材料」は、半導体の小さな部品と部品をくっつけるための、重要な素材。実は、銅の「粉」から作られています。今回はこの「粉」に隠された、三菱マテリアルの独自技術をご紹介します。18こんなところに活かされます粉からペーストに変身すると...粉からペーストに変身すると...高温に負けず、高温に負けず、半導体部品をくっつける!半導体部品をくっつける!ってどんなソザイ?銅は「粉」にすることで銅は「粉」にすることで溶けやすく、強みを発揮!溶けやすく、強みを発揮!焼結型銅接合材料焼結型銅接合材料
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