利としゆき行 謙けんた汰三菱マテリアルグループが全国に展開するリサイクル関連拠点家電リサイクルプラント製錬所 サーキュラーエコノミーへの移行が進む中、再生材のニーズは高まっています。三菱マテリアルではこのニーズに応えるとともに、トレーサビリティという付加価値を提供するため、当社グループの家電リサイクルプラントや商社機能を果たすマテリアルエコリファイン株式会社と一丸となり、取り組みを加速させています。 この取り組みは、銅をターゲットとして開始していきます。家電リサイクルプラントで回収された銅は、これまで、外部のリサイクラーに販売された後、どのようなルートで再生され、最終製品や部品に使われているのかが分かりませんでした。これを当社の銅製錬所や伸銅工場で再生、製品化して再び社会に供給するという「資源循環のループ」を確立させ、トレーサビリティを確保した銅を安定的に供給できる体制を築いていきます。東日本リサイクルシステムズ㈱小名浜製錬㈱中部エコテクノロジー㈱中部エコテクノロジー株式会社生産物流部 課長08三菱マテリアル直島製錬所銅、貴金属の再資源化銅、貴金属分の回収銅の再資源化銅、貴金属分の回収グループの力を合わせ、製錬所に届ける銅の量を増やす 当社は、三菱マテリアルグループ全体のリサイクル過程における銅の回収率向上に取り組んでいます。銅は、エアコンの銅管やさまざまな家電の電源コードのほか、モーターや基板(廃基板はE-Scrapとなる)にも使われています。私たちは家電を解体してこれら銅や銅が使われている部品を回収しています。 私たちのミッションは、回収した部品に含まれる銅を三菱マテリアルへ着実に届けること、グループとしての資源循環のルートを確立することでした。以前から続くグループ外の商流などもあるため、これまでは、全ての銅を三菱マテリアルへ届けることができていたわけではありません。こうした中で、マテリアルエコリファイン社などと協力し、当社から直島製錬所へ届ける銅の量を一層増やせるように、循環の体制を確立するための取り組みを着実に行っています。 このほかにも、色彩選別プロセスの改善によって銅の回収率を向上させるなど、設備面の改良も積極的に進め、銅回収を強化しています。 日本は天然資源が少ないため、都市鉱山から金属や樹脂といった資源を回収する必要があります。当社は積極的に最先端技術を導入し、再資源化技術のトライアルの場として役割を果たしてきました。 日々の業務を通じて循環型社会の一翼を担い、「人と社会と地球のために」という思いで目指す姿を体現したいと思います。中部エコテクノロジー㈱(三重県)鉱山のほかに、どこから金属資源を回収しているの? トレーサビリティを確保した銅を安定的に供給するために身近な家電から金属資源を回収し、クリーンな社会をつくる
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