WITH MATERIALS Vol.10
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S炉C炉かわからみ従来の銅製錬は、複数の炉を使い、各炉の熔体の移動に蓋のないレ̶ドル(鍋)を用いたため、熔体から発生する二酸化硫黄(SO2)ガスが漏煙していました。しかし三菱連とい続製銅法では密閉された炉を「■」で連結することでSO2ガスの漏煙を防ぎ、無公害のシステムを確立させました。三菱連続製銅法は、設備全体がコンパクトで、連続式の操業であることがポイントです。これにより、省エネルギー・低コストな操業が可能となりました。銅の連続製錬プロセスの実現は技術者の夢だったと言われています。1974年、この技術を世界で初めて実用化したのが「三菱連続製銅法」です。オイルショックによる建設難航など度重なる苦難を乗り越え、世界に誇るシステムが誕生しました。05Smelting Furnace:熔錬炉銅精鉱などを、酸素濃度が高い空気(酸素富化空気)と共に吹き込み、強撹拌して原料を熔かします。Cleaning Furnace:錬かん炉S炉から流れてきた熔体の比重差を利用して「鈹」と「鍰」に分離させ、「鈹」のみをC炉に送ります。Converting Furnace:製銅炉酸素富化空気によって、鈹の中の硫黄や鉄分を除去し、「粗銅」を連続的に生産します。銅をつくる時、排ガスはたくさん出るの? 無公害のシステムを確立していますやっぱり大量のエネルギーを 消費してしまうの? 省エネルギーを実現する工夫がありますCL炉その技術ってどうすごいの? 世界で初めて実用化に成功しました省エネルギー無公害低コスト

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