半導体産業が発展する中、半導体製造装置に使われる材料の需要が高まっています。三菱マテリアルグループの三菱マテリアル電子化成社が製造する柱状晶シリコンは、主に半導体製造装置用の部材としてさまざまな形状に加工され、素材の供給を通して半導体業界を支えています。 三菱マテリアル電子化成社では、この柱状晶シリコンを増産し、2026年までにインゴット生産数量を2021年度比1.3倍に増やす計画です。これにより半導体製造装置に使われる材料の需要増加に対応します。 近年、半導体製造装置内における不純物の低減ニーズが高まっています。現在、半導体に使われる材料はシリコンが主流です。この半導体の製造工程で、不純物の混入を避けるためには、製造装置にも同じ材料、つまり「共材」であるシリコンを使用することが効果的です。そこで高純度の柱状晶シリコンを、製造装置の部材として使用することで、石英などの他の材料に比べて、不純物の混入リスク低減を図ることができます。 このことから従来、他の素材を利用していた半導体製造装置の大型部材にも柱状晶シリコンが求められています。しかし大型のシリコンは壊れやすく、製造や加工には高い技術力が必要です。 そこで三菱マテリアル電子化成社は、三菱マテリアルが培った高度な精密鋳造技術を基盤として確立した製造技術を強みとして、世界最大級1200㎜×1200㎜のインゴットの安定的な製造を実現し、大型材料に対するニーズに応えているのです。 三菱マテリアルグループは、こうした世界に柱状晶シリコンの製造の中核を担う三菱マテリアル電子化成社(秋田県)誇る技術力を活かして、高付加価値製品のさらなる増産体制を確立させることで、半導体産業の発展に貢献しています。三菱マテリアル電子化成社800㎜800㎜1200㎜1200㎜08一般的な流通品のサイズ世界最大級品世界に誇る技術力が大型結晶の製造を可能に
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