WITH MATERIALS vol.06
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操業中の権益保有鉱山Canadaカナダ05です。コバルトなどのレアメタルも需要が拡大する中で供給が不足している状態です。 そこで三菱マテリアルは、中規模銅鉱山への新規参画などに取り組み、銅精鉱確保量を現状の15万tから、2030年度には50万t以上に拡大することを目標としています。これは、直島・小名浜製錬所の銅精鉱処理量の約30%に相当します。 技術開発の力で、資源の課題を解決する。三菱マテリアルは、既存の製錬技術開発拠点に資源技術の開発機能を加えたわれるLIBの数量が数十倍に増加します。そこで三菱マテリアルは、LIBから電池材料までの一貫したリサイクルプロセスを早期に開発することや、E-Scrapビジネスで構築したネットワークを活かしたブラックマス※の集荷などに取り組みます。 中経2030では、家電や自動車から分解した部品類を集約して、リサイクルに適した処理を行う拠点「国内リサイクルセンター」の構築を、重要施策の一つと位置付けています。このように、あらゆるリサイクル品の処理を拡大することで、金属資源循環を加速させていきます。※ LIBを放電・乾燥・破砕・選別したリチウム、ニッケル、コバルトの濃縮滓「鉱業技術研究所」を2020年に設立。クリーンな銅精鉱を優位に安定調達するための技術開発を強化しています。 既存の操業鉱山の課題として、採掘の深部化に伴う鉱石品位(金属含有量)の低下や、銅精鉱の中の不純物増加が懸念されていました。そこで三菱マテリアルは、この不純物を除去する技術開発などで、資源技術を強化。これにより、金属鉱物の分析から金属リサイクル技術までの一貫した開発体制を構築でき、金属鉱物のあらゆる技術課題に、迅速に対応していきます。 近年はリサイクル品の処理拡大に伴い、E-Scrapやバッテリーなど、金属資源にリサイクル可能な「原料」の種類が増えてきました。三菱マテリアルでは、銅製錬のほか、貴金属製錬、鉛製錬、錫製錬などさまざまな製錬事業を国内外で展開しており、各製錬拠点で扱う金属の種類も増えてきています。 そこで、複数の製錬拠点が「網の目」(グリッド)のように結びつき、拠点間で有価金属を交換し合うなどして、欲しい素材を効率的に回収することを「マテリアルグリッド」と呼んでいます。こうした製錬拠点を連携させるネットワークが、三菱マテリアルの強みです。カッパーマウンテン鉱山当社権益:25%エスコンディーダ鉱山当社権益:1.25%マントベルデ鉱山当社権益:30%ロス・ペランブレス鉱山当社権益:10%PICK UP技術開発の力で希少資源も回収する三菱マテリアルの強み「マテリアルグリッド」とは?Chileチリ

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