WITH MATERIALS vol.06
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天然資源を確保資源循環で確保04三菱マテリアルは製錬で培った有価金属を分離・回収する技術や経験と、家電リサイクルで培った解体・選別技術を融合し、「金属資源の循環システム」を構築します。中経2030ではこの「金属資源の循環」に重点的に取り組み、循環の対象範囲と展開地域、および規模を同時に拡大することで、バリューチェーン全体の成長を実現させます。三菱マテリアルには、使用済みの製品を回収して再生・再利用する「静脈型事業」、製品を生み出す「動脈型事業」があります。事業のモノの流れを血液循環に例えてこう呼んでいます。このうち使用済みの廃棄された製品をリサイクルプロセスに投入し、原料や素材として再利用していく「静脈型事業」においては、三菱マテリアルが製錬や家電リサイクルで長年培ってきた技術を活かせることが強みです。鉱山投資を続けて銅精鉱確保量50万tへ 金属資源を鉱山から確保し、社会に届ける。三菱マテリアルでは、クリーンな銅精鉱の安定調達を目的とした、海外銅鉱山への投資を展開しています。 私たちが権益を保有する操業中の鉱山は、カナダのカッパーマウンテン鉱山、チリのマントベルデ鉱山、ロス・ペランブレス鉱山、エスコンディーダ鉱山の4カ所で、銅精鉱確保量は現在15万tほど。鉱山開発は古くから行われており、開発が容易な場所の採掘は完了しているところが多いため、鉱山の生産コストは上昇していることが課題リサイクル技術を活用し金属資源の回収を強化 三菱マテリアルは、非鉄金属の資源循環におけるメジャーかつ最先端の事業者を目指しています。E-Scrapに限定しない非鉄金属資源を含むリサイクル品の処理を強化し、世界トップクラスを誇る電気銅供給能力をもとに、資源循環ループの中でコアサプライヤーとなることを目標とします。 私たちの強みの一つは、銅・貴金属・鉛・錫製錬所で構成される「マテリアルグリッド」です。これらの非鉄金属を中心としたバリューチェーンの連携を強化することで、資源循環領域を広げていきます。さらに、新たなプロセス開発によって資源循環の効率性を高め、競争力強化と事業拡大を早期に実現します。 また、廃棄されるリチウムイオン電池(LIB)にも注目しています。xEVが社会に浸透していくことで、2030年には社会で使限りある金属資源を社会に届けるために製錬や家電リサイクルで長年培った技術が強み

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