WITH MATERIALS vol.04
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口 萌自然光が入る開放的なカフェスペースには、常時、研究員たちが集まり、議論が盛り上がっている。 イノベーションセンターでは、次の100年に向けた組織風土改革を進めています。その一環として組織体制を縦割り組織から、複数の専門分野をまたいだフレキシブルな体制へと再構築しました。また、全ての研究員がセンター長直轄というフラットな組織になったことで、プロジェクトリーダーが必要な人材を集めやすくなり、研究員自身も上からの指示を 三菱マテリアルは、さまざまな材料ニーズの多様化に迅速に応えるため、試行錯誤に依存していた従来手法に替わり、データ科学に基づく機械学習や人工知能を活用したマテリアルズインフォマティクス(Materials Informatics、以下MI)を活用しています。 2020年6月には、MIの専門性を高めるため、国立研究開発法人物質・材料研究機構と「NIMS-三菱マテリアル情報統合型材料開発センター」を設立し、開発期間の短縮、新しい材料の発見・開発に取り組んでいます。待つことなく自発的に研究に取り組む風土が醸成されています。 さらに、オンラインコミュニケーションツールの導入によって情報発信や情報共有が活発になり、各々が持つ知見が融合。斬新で新しい切り口の研究テーマが生まれやすくなり、確実に成果が出ています。 イノベーションセンターは、主に那珂、大宮、北本、小名浜の4地区に拠点がありますが、那珂地区が先頭を切ってレイアウトをリニューアルしました。ただ内装をきれいにするのではなく、組織変革につなげることを目的に、他の地区も含む全ての研究員にアンケートを実施して、さまざまな意見を吸い上げました。複数の案に対して全員が評価し決めたため、満足度の高い結果になったと思います。執務空間をフリーアドレスにしたことで、普段関わりのない研究員間のコミュニケーションが活性化しました。「個の深化」と「共創」というコンセプトが具現化しつつあります。物質特性を判定大量のデータ公開データ世の中に付加価値を生む新たな知見の獲得・新しい素材の開発機械学習研究者シミュレーションによるデータ 組織風土改革の一環として、研究員が働く環境をリニューアルしています。研究員一人ひとりが自分に合った環境で効率的に働くための「個の深化」、異なる専門分野を持った研究員同士が交流し、新たなアイデアを創るための「共創」をテーマに、自分たちでこだわり抜いた居室レイアウトを採用しました。居室レイアウト変更プロジェクト 事務局メンバーさかぐち坂もえ自社データ物質の特性要因を発見物質特性の予測 07マテリアルズインフォマティクスを活用自然にコミュニケーションが生まれる環境環境から風土を変える「個の深化」と「共創」データ活用による効率化を推進

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