自動運転機能の進化、システムの電動化、ワイヤレスネットワークの導入に伴い、走行センサーの搭載、車両制御や装備の電気部品の増加、回路の大電流化が進んでいます。電気部品の材料である銅製品に求められているのは、高強度、高導電性、ばねの劣化を抑止すること。三菱マテリアルの銅合金「MSP®」シリーズは、それらの特性を満たし、小型端子、高周波端子、高圧端子などに採用されています。自動車の高機能化を支える材料の一つとして、陰ながら、次世代自動車の普及に貢献しています。 また、新たに世界最高水準の強度と耐熱性を有する無酸素銅「MOFC®-HR」の開発にも成功。こちらも過酷な環境条件で大電流、高放熱が求められる電気自動車や次世代エネルギーなどの電気機器に最適な部材です。形状付与 粉末処理 接合 ナノ材料 高純度化 設備設計 計算科学 分析 自動車の電装化が進むにつれて、電装部品のコネクタ類が小型化・多極化しています。それに伴い、コネクタ端子の接触面積が大きくなるため、摩擦によって挿入しにくいという問題が発生しています。コネクタ端子用の銅合金は、電気的な接続信頼性の高いリフロー錫めっきで表面処理することが一般的でしたが、摩擦抵抗の低減には限界がありました。 そこで三菱マテリアルは、グループ独自の技術を応用し、摩擦抵抗の低減と電気的な接続信頼性を両立した「PICめっき®」(PIC : Precise Interface Control)の開発に成功。めっき表面の動摩擦係数を、従来に比べて約30%低減した新しいめっき方法を生み出しました。三菱マテリアルには、長年培ってきた技術力があります。この技術力を活かし、社会課題の解決にどのように貢献しているのか、その一部をご紹介します。次世代自動車の普及を後押し高性能銅合金作業性と接続性を同時に満たす自動車コネクタ端子用めっき04R基盤技術合金めっき表面処理樹脂豊かな未来をつくるユニークな技術と製品めっきPICめっきR銅合金と無酸素銅MSP シリーズMOFC -HRR
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