WITH MATERIALS vol.04
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 韓国の大学で資源エネルギー工学を専攻し、鉱山の経済性を設計するコンテストに参加したことがきっかけで、鉱山開発に興味を持ちました。現在日本では、新たに鉱山が開発されることはありませんが、その技術はさらに進化し世界中の鉱山開発で活用されています。そこで日本の大学院に留学し、鉱山開発におけるAI技術やICT技術を研究。鉱山に関わる仕事を志望して三菱マテリアルに入社しました。現在は、超硬工具の製造・販売を行う加工事業カンパニーに所属し、鉱山やトンネル、井戸などの掘削工事で、硬い岩盤に穴をあける際に用いられる超硬合金の建設工具「DIAEDGE Rock Tools」 (以下、ロックツールス)の海外営業 (北米)をグループ会社のMMCリョウテックで担当しています。 建設工具の出荷先は8割が海外で、そのうちの4割を北米が占めています。昨年は、コロナ禍からのリカバリーとドル高の影響により、あらゆる産業で北米への輸出が増え、船やコンテナの手配に大変苦労しました。MMCリョウテック、タイの生産拠点、米国の販社とのグローバルなチームワークにより、緻密な出荷計画を練ることで納期に間に合わせ、お客様からの信頼を得ることができました。構築に寄与できることはたくさんあり、やりがいを感じています。(左)加工事業ではグローバルなチームワークを大切にしています。(右)本社工場で製品などをお見せしながら、お客様をご案内することもあります。 コロナ禍で渡航規制があり、リモートでの商談が多かったのですが、今年に入ってようやく、鉱山の採石場や水井戸の掘削工事現場にお伺いし、お客様と対面することができました。当社は、アフターサービスを大切に、お客様との継続的な関係を築き、迅速な対応や次のソリューションを提供しています。そうした姿勢が評価され、「『DIAEDGE』にして良かった」という生の声をお客様からお聞きすることができました。循環型社会の構築に貢献する技術と製品を広めたい 私の仕事は、豊かな社会や循環型社会の構築につながっています。北米の飲料水の多くは井戸水ですが、ロックツールスはその水井戸を掘るのに欠かせません。■み上げられた地下水は飲料水としてだけでなく、農業や畜産にも使われ、人々の暮らしを支えています。またロックツールスは、地中熱を利用するヒートパイプの敷設工事でも貢献しています。地中熱とは、地下10~15mにある低温の熱エネルギーです。年間を通じて温度が一定で、夏場は外気温度よりも地中温度が低く、冬場は外気温度よりも地中温度が高いことから、この温度差を利用して効率的な冷暖房等を行うことができ、再生可能エネルギーの一つとして期待されています。当社のロックツールスが循環型社会の15多様な人材が力を発揮できる会社 当社グループはグローバルに事業を展開し、海外の多様な文化に触れてきた従業員が多いからでしょうか、オープンマインドで多様性を受け入れる風土があると思います。現在の職場では外国籍の従業員は多くはありませんが、一人ひとりが力を発揮していると感じます。 グループ内では、会社の目指す姿の実現に向けて従業員がそれぞれの力を最大限に発揮できる組織にするために、さまざまなコミュニケーション施策を行っています。その一環として2021年には若手従業員がメンターとなり経営層に対してメンタリングを行う「リバースメンタリング」が導入されました。一期生の募集時には、まだ入社2年目だったものの、経営層との対話に学びを求めて手を挙げました。経営層や他のメンターとの意見交換を通して、当社グループで働くことのモチベーションが大いに高まりました。 将来は海外駐在も視野に入れ、営業としてグローバル市場の変化やニーズを捉え、当社グループの製品や技術を通して世界を豊かにしたいと考えています。日本と世界の架け橋として、世界を舞台に活躍したいですね。韓国と日本で学んだ知識をもとに世界中のお客様に貢献

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