WITH MATERIALS vol.04
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プロジェクトストーリーす工程を確立するのは簡単ではありませんでした。世界最高水準の特性を持つ新製品を世に出すことの大変さを痛感しました。でも今となっては、その過程に関われたことを幸運だと思います。『MOFC®-HR』を無酸素銅の新たなスタンダードにしたいですね」 プロジェクトマネジメントを担当する末廣は、今回の開発の成功には、社内外のチームワークが不可欠だったと分析します。「当社は人間関係がフラットで、目的を達成するためには上下関係を気にせず自由に意見が言える雰囲気があります。チームの力でアイデアが広がり、スピーディに物事が進みました。社内だけでなく、お客様にも開発段階からたくさんのご意見をいただきました。世の中のニーズを満たすために一つのチームになれたことで、世界最高水準の性能を持つ製品開発が実現できたのだと思います」 お客様のニーズを社内に伝え続けた営業の岩城も同じ意見です。「イノベーションセンター、若松製作所、営業が一体となって、多くのお客様の声を吸い上げられたことが、ニーズにマッチしたマテリアルの開発につながりました。すでにあるお客様で『MOFC®-HR』の評価試験をしていただき、最大の長所である導電率と強度のバランスについて高い評価をいただいています。強度があれば材料の板厚をダウンサイジングしてコストメリットも得られます。本採用していただけるように、引き続きお客様と社内をつないでいきます」 2021年9月、『MOFC®-HR』のプレスリリースを公開すると、複数のお客様から意見をいただきました。社会の電化・電動化に伴い、自動車用高圧端子、バスバーモジュール、充電コネクタ、リレーソケット、電池タブリード、パワーモジュール、リードフレーム、ヒートシンクなど、多くのアプリケーションに、高強度で高耐熱の無酸素銅の特性が期待されています。 プロジェクトメンバーに共通した想いは、「世の中に役立つマテリアル」をつくること。実際に使用され、社会に価値を生み出し、地球の未来を守るマテリアルでなければ意味がないと口を■えます。世の中のニーズを満たすため、三菱マテリアルの研究開発は、これからも飽くなき挑戦を続けます。1010プロジェクトメンバーに共通した想いは、「世の中に役立つマテリアル」をつくること。社内外の対話がイノベーションを加速させる世の中の役に立ち、未来を変えるマテリアル

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