純度99.999999999%(イレブン・ナイン)
極限の高純度ポリシリコンが
半導体の未来を支える。
バーチャル工場見学 vol.01
三菱マテリアル四日市工場は、石油化学コンビナートで有名な四日市の臨海工業地帯に位置しています。
同工場は、半導体用シリコンウエハーの原料となる高純度の多結晶シリコン(ポリシリコン)の国内唯一の専業メーカーとして1967年にスタート。2007年に当社直轄事業所である四日市工場となりました。
半導体は、「産業の米」とも呼ばれ、驚異的な発展を遂げてきました。ポリシリコンは、世界のIT分野で必要とされる、半導体のスターティング・マテリアルです。
あくなき世界最高峰の高純度への挑戦を通じて、これからも、IoT、ビッグデータ、AIなど、終わりなき進化を続ける情報通信技術(ICT)の発展に貢献していきます。
工場概要
ポリシリコンの原料は、ケイ石を還元してつくられる純度約98%の粉状の金属シリコンです。
塩化工程では金属シリコンを塩化水素と高温で反応させ、ガス状のトリクロロシランをつくり、これを冷却して無色・液状のトリクロロシランにします。
塩化工程でつくられたトリクロロシランは、蒸留塔で蒸留を繰り返して不純物を取り除きます。最終的には純度99.999999999%(イレブン・ナイン)まで精製します。
高純度のトリクロロシランと水素ガスを混合し、反応炉に送り込みます。このガスは通電加熱した細いシリコン棒の表面で分解し高純度多結晶シリコンを析出させます。
反応工程では、ジクロロシランや四塩化ケイ素も副生されます。これらは、半導体や光ファイバーなどに活用される液製品となります。
反応炉から取り出した多結晶シリコンは、用途に応じてカットロッドやチャンクなどの形状に切断・破砕します。その後、純水洗浄等を経て、包装、梱包後出荷します。
究極の高純度への飽くなき追求により、レベルの高いクリーンルーム作業が進められます。
チャンク