INTERVIEW 23

情報システム

確かなデータ基盤を構築し、
誰もがデータを当たり前に
使いこなす風土を根付かせる。

T.N
戦略本社 DX推進部 データサイエンス室 データ基盤グループ
2021年入社

(所属部署・役職、インタビュー内容は当時のものです)

EPISODE 01 DXを本気で
推進する企業で
力を発揮したい。

学生時代に専攻した経営工学で習得したプログラミング経験を活かしたいと考え、卒業後はメーカーの社内SE職に就きました。社内SEで恵まれていると感じたのは、開発したシステムのユーザーが身近にいる社内の人たちである点です。開発して終わりではなく、「ここが使いやすい!」「ここを改善してほしい」といった声がダイレクトに届き、要望にスピード感を持って対応することで、SEとしての成長が実感できました。
前職では主に企業を支える基幹システムの開発・運用・改善を担当。各種の経営指標を経営層にいち早く届けるため、システムの機能強化や再構築に携わりました。こうした経験を経て、デジタル技術の活用による業務フローの改善など競争力を高めるDX(デジタルトランスフォーメーション)の重要性に気付きました。グローバル市場で成長を目指すにはDX推進が必須と考え、経営に対して幾度も提案しましたが、DXに対する姿勢は消極的でした。そこでDX関連の仕事に取り組める企業への転職を考え、出会ったのが三菱マテリアルでした。
三菱マテリアルは、デジタル化戦略として『MMDX(三菱マテリアル デジタル・ビジネス・トランスフォーメーション)』を推進。「実務で得たデータを使いこなし、データでものをいう」データ駆動型経営への変革を目標に掲げ、投入している資金や人材の規模から本気度がひしひしと伝わってきました。“三菱マテリアルに入社すれば間違いなくDXに取り組める!” こう確信したことから、入社を決意しました。

EPISODE 02 社内への浸透を
現場のリアルな
声で実感。

入社後の配属先は、MMDXを推進するデータサイエンス室のデータ基盤チーム。このチームが担当する役割の1つが、社内に蓄積された大量のデータ(ビッグデータ)を各部署のユーザーが自由に利活用し、データに基づいた意思決定を可能にするBI(ビジネスインテリジェンス)環境の構築、運用です。まずはビッグデータを自社のクラウドシステム上に集約する環境を構築。続いて、ユーザーが必要なデータを活用・分析・可視化し、使用目的に合わせて利活用できる環境の整備に取り組んでいます。
データ利活用の環境を整備する上で大きな特徴と言えるのがセルフBIの推進です。従来のBIは、ユーザーの使用目的に合わせてIT部門が必要な情報を表示する画面を開発し、ユーザーが利活用するという方法が主流でした。これに対し今回の取り組みではモダンBIを採用し、ユーザー主体のデータ活用を目指しています。私たちのミッションは画面を作成することではなく、ユーザー自身がBIツールを使用して必要な画面を開発できるようサポートすることです。そのためにはツールの細部まで配慮し、またITに詳しくない方でも簡単に理解して取り組めるよう専門用語は一切使わず、内容を噛み砕いて分かりやすくアドバイスするよう心掛けています。こうして、ユーザーが画面開発を一度経験すると必要な知識とノウハウが身に付き、その後は自分たちでスピーディーに画面を開発することでBI推進に繋がり、データに基づいた意思決定をする文化が広がっていきます。
在宅勤務が当たり前になってきたことから、BIの社内普及状況についてなかなか把握できない中、先日参加した社内の中堅社員研修でうれしいことがありました。私がデータサイエンス室でBIに取り組んでいることを話すと、初対面の工場勤務の方が「メンバーがつくったBIツールの画面を見ると、毎日の生産状況がすぐに可視化されて便利なんだよね」と声をかけてくれたのです。思わぬ一言にそれまでの苦労が報われた気がしました。
さらに別の工場でも、BIの導入でデータがリアルタイムで確認できるようになり、工程改善につながって生産効率アップを実現できたという話を聞きました。データ基盤チームでは、こうしたBI導入のメリットを紹介する社内サイトを構築し、知見を共有することによっても、BI活用やMMDXの実現を加速しています。

EPISODE 03 全社員が当たり前に
データを活用する
文化の
定着に向けて。

MMDXが目指すのは、全社にデータを当たり前に使いこなす文化を定着させることです。データサイエンス室では、BIツールのユーザーを全社員に拡大することを計画。その時、課題に挙がったのが、システムユーザー数が一気に10倍近く増えることへの対策でした。従来の運用では膨大なユーザーに対応しきれないため、一部の処理を自動化することを決断。その主担当を、私が任されました。BI運用作業の自動化システム開発は、三菱マテリアル初の試みです。開発にあたっては、Pythonという未経験のプログラミング言語の習得が必要で、取り組みの成否が全社員に影響することから、その責任とプレッシャーはかなり大きなものでした。
Pythonの知識習得に続いてシステムの基本設計・開発に着手。次から次に発生するバグなど難題に直面した時もありましたが、社内外の方々からサポートしてもらい、壁を乗り越えることができました。そして約半年間で無事に完成し、今はBI運用の根幹を支えるシステムとして稼働中です。また、稼働後も自動化範囲を増やすために改善を続けています。
データを使いこなす、データでものをいう世界の実現には、まず日頃からデータを見て、触って、議論する習慣が必要です。そのためにBIは格好のツールであり、三菱マテリアルのみならず、グループ会社の隅々まで利用する意味があると確信しています。働く人が当たり前にデータを使いこなす文化を作るため、ルール・手順・教育コンテンツ・画面サンプルなどを充実させていきたいと思います。

MESSAGE

日本は、今までもこれからも、ものづくりの国だと考えています。しかし、ものづくりをITやDXの目線から見てみるとまだまだできる事が多いと感じています。三菱マテリアルは、その状況を真剣に乗り越えようと考えており、私の役割は現場の方と共に挑み続けることだと考えています。試行錯誤の連続で壁にぶつかる時もありますが、サポートしてくれる方も多く、成長するチャンスがふんだんにあります。これから入社される方は、間違いなく三菱マテリアルのものづくりを大きく進化させる重要な役割を担うことができます。

SCHEDULE

9:00 在宅で業務を開始。当日の予定やタスクを確認してスケジュールを立てる
9:15 サーバーチェック。前日の利用状況や夜間処理の内容を確認
10:00 ユーザーからの質問にチャットで回答
11:00 担当業務の進捗状況についてグループメンバーと情報を共有
12:00 昼休憩。食事をしながらYouTubeを見て気分転換
13:00 利用部門の方とミーティング。進み具合を確認し、画面のつくり方などをアドバイス
14:00 新しい利用提案のヒントを得るため、協力先の社外システムベンダーとミーティング
15:00 新機能の情報収集や運用ルールの検討、機能検証、運用自動化検討などを実施
17:00 誰もが理解できる言葉でシステムの利用方法を紹介するマニュアルを作成
18:00 業務終了