INTERVIEW 14

環境・エネルギー事業本部

放射性廃棄物の安全な処分のために、
確かな一歩を積み重ねていく。

下田 紗音子Satoko Shimoda
エネルギー事業センター
地下環境システム部
2001年入社

EPISODE 01 放射性廃棄物と
どう
向き合っていくか。

原子力発電所から数十キロ圏内で生まれ育ったこともあり、幼い頃から原発の安全性は身近なテーマでした。そして、大学生になって具体的に湧き上がってきたのが、「放射性廃棄物の処分に関する問題を解決したい」という想いです。折しもクリントン政権で原子力関係の重要プロジェクトが縮小されていた頃。原発の安全稼働を推進する上ではもちろん、この先原発がなくなったとしても必ず解決していかなければならない問題だと考え、将来も見据えて大学院に進むことにしました。
三菱マテリアルを選んだのは、民間企業でありながら放射性廃棄物の安全な処分に貢献できるから。この分野の研究に取り組んでいるところとなると、国の研究機関が主流といえる中、民間企業の方がより推進力が強いのではと考えたのです。また、当時はリサイクル事業が立ち上がったばかりでしたが、1つの会社でありながらさまざまなことに取り組んでいることにも興味を持ちました。
実際には国策が絡むため一企業の力だけで推進できることではありません。それでも、事業分野も幅広く、たくさんのユニークな人が勤務している当社なら、必ず何かしらの社会貢献ができると思いました。

EPISODE 02 2011年の
震災を通じて、
見えてきたこと。

入社後に配属されたのは放射性廃棄物処分を扱う部門(現 エネルギー事業センター地下環境システム部)。原子力発電で使用したあとの燃料の再処理により発生する高レベル放射性廃棄物を地層に処分する際にはできる限り深く埋めて人と隔離することが重要ですが、そのシミュレーション(線量評価解析、バリア材料の変質解析)業務を行っていました。その後、入社当時からの希望であった現場勤務が実現し、那珂エネルギー開発研究所で解析業務に必要なデータを取得するための実験をすることに。そして2013年に地下環境システム部に戻り、現在は福島第一原子力発電所事故で発生した廃棄物処分のための調査・線量評価解析などを行っています。
2011年に起こった東日本大震災。福島のケアを最優先にしようという方針で業務にあたってきて、初めて直面した問題がいくつかあります。たとえば、通常の放射性廃棄物は素性がはっきりしており、どのくらいの放射線が出るのかも把握できるので適切な処分方法を示すことができます。しかし、事故で発生した廃棄物は、冷却のための海水や飛散防止剤、核分裂を抑制するための物質、ガレキなどさまざまなものが混ざるため、今までと同じように処分してよいのか、それとも新しい手法を取るべきなのか。簡単には決められません。
また震災後、さまざまな人から原発について訊ねられることも多くなってきた中で、自分が理解しているだけでなく、人にきちんと説明できなければならないということも痛感しました。放射性物質は場合によっては危険なものであり、だからこそ安全な処分を研究しているわけで、きちんと管理されていればもちろん大丈夫です。つまり、分からないからこそ余計に不安になるのであって、そうしたイメージを払拭するためにも、携わっている私たちが正しく発信する必要があると感じました。

EPISODE 03 次世代へ
引き継ぐことが、
この研究の宿命。

当社の原子力事業は、日本で原子力発電所が稼働し始めた1970年代から放射性廃棄物処分分野に取り組み、コツコツと成果を積み重ねてきました。今後はその点をアピールして、世の中にもっと存在感を出していきたいです。
高レベル放射性廃棄物の地層処分というのは、人の寿命よりも長い期間を対象とした事業です。まだどこに処分するかさえ決定していない今、候補地の選定・調査から、実際に施設を作って処分をするまでは膨大な年月がかかります。けれど、今やっていることが未来につながる階段の礎になっていくのは確かなこと。自分の目で最終的な結果を見届けることはできなくても、せめて処分場が決定するまでは携わっていきたいですね。
そして、数十年の研究で完結することなく、次の世代に引き継いでいくことが宿命だからこそ、間違った一歩を残してはいけない。そう強く感じています。確実に未来へのバトンをつなぐために、自分の役割を全うしたいと考えています。

MESSAGE

原子力というと、特定の学部や専攻を出ていないと活躍できないと思われがちですが、むしろ幅広い知識が必要とされていて、部員の出身も実にさまざまです。一緒に働きたいのは、「知らないからできない」とすぐ諦める人ではなく、「分からないことでも勉強しながら働きたい」という意気込みのある方。学生時代に身に付けた専門分野の知識に加え、入社後にどれだけ新しい武器を増やしていけるか。一緒に挑戦していきませんか。

SCHEDULE

9:00 スケジュール・メールチェック
10:00 文献調査業務
12:00 同僚と社員食堂で昼食
13:00 解析業務
15:00 プロジェクトミーティング
17:00 退社(育児短時間勤務)