プロジェクトストーリー

再生可能エネルギーの利用拡大に向けて。

当社グループは100年以上にわたり、再生可能エネルギーの利用と開発に携わってきました。「循環型社会への一層の貢献を推進する」という長期経営方針のもと、国内の地熱、水力および太陽光の活用を進めています。

日本固有の資源を活かす

東日本大震災を契機として、エネルギー問題への関心が高まっており、地熱発電についても、昨今TVや新聞等で多く取り上げられるようになりました。当社は、再生可能エネルギーとして早くから地熱発電に注目し、1960年代から地熱探査に着手し、長期にわたって開発してきました。

火山国日本の地熱資源量は世界第3位ですが、実際に発電に使われているのはわずか2%と言われています。しかしながら、地熱発電の優位性は他のエネルギーに比べて多くあります。例えば、発電時のCO2排出量が少ないという点。地熱発電の1kWh当たりCO2排出量は13gと、石油火力に比べて700g以上少ないと試算されています<(財)電力中央研究所(2010)>。他にも、純国産エネルギーである他、自然エネルギーの中では、天候に影響されない高い利用率である点や、ベース電源として安定出力を持つ点、地域分散型・地産地消で開発できる点等、様々な優位性が挙げられます。当社が早期に地熱開発に取り組んだ背景には、この様な利点を見出した事にあります。

地下資源開発で培った技術を活かし、地熱発電の運営に参画する

大沼地熱発電所

多くの火山地帯では地下数kmに高温のマグマが存在し、膨大な熱エネルギーが蓄えられています。地熱発電とはこの熱エネルギーを蒸気として取り出し、電気を作る仕組みです。地熱発電の建設を進めるためには、長期にわたる綿密な調査や設備投資、高度な開発技術を必要とします。当社は地下資源開発で培った調査技術を活かし、約50年にわたり開発・運営を進めてきました。現在は秋田県鹿角市八幡平地区に大沼地熱発電所(認可出力9,500kW:運転開始1974年)と澄川地熱発電所(認可出力50,000kW:運転開始1995年)の2ヵ所の地熱発電所(澄川は蒸気供給)を操業し、二酸化炭素を殆ど放出しないエネルギーを安定供給しています。

地熱資源の開発には温度や地層、地熱流体(水)の量や性状などさまざまな必要条件があり、探査から操業まで約10年のリードタイムがかかります。現在環境影響評価期間の短縮について国が検討しており、当社としても進行中の山葵沢や安比等のプロジェクトでの早期事業化を目指しています。

また、事業を円滑に進めていくためには、地元の温泉事業者の方々をはじめ、地域との相互信頼関係を育むことが非常に重要です。当社では、定期的に温泉モニタリングを行い、自治体や温泉事業者の方々への報告や技術協力を行っています。また、温泉への影響について審議する委員会の設置や、大沼地熱発電所の蒸気で造成した温水を給湯管理組合に提供するなど、地域への貢献とコミュニケーションにも力を入れています。

TOPIC

鉱山(製錬所)と地熱発電の関係

当社のルーツは鉱業にありますが、鉱山(製錬所)では多くの電力を使用するため、古くから自家発電にも取り組んできました。秋田県鹿角市(当時・鹿角郡八幡平村)では、1898年に尾去沢鉱山への電力供給を目的として、水力発電を開始しました。1974年には、同地域で大沼地熱発電の運転を開始し、鉱山及び製錬所向けに電力を供給してきました。また、鉱山の探査・掘削等の開発技術は地下を対象としていることから、地熱開発技術と共通している点が多く、当社の培ってきた技術が役立っています。

循環型社会への一層の貢献のために

近年、固定価格買取制度や開発促進策の整備等、社会的要請は一段と高まっており、事業環境も好転の兆しを見せています。当社はこの機会を活かし、秋田県山葵沢地域、岩手県安比地域、北海道武佐岳地域等の新規地熱開発を進めています。

「資源循環型社会の構築」を企業理念に掲げる当社は、長期的な視点での再生可能エネルギーの利用を考えており、地熱発電のほか、水力発電や太陽光発電についても事業展開しています。中期経営計画期間中には、先述の新規地熱開発や水力発電所の更新に着手します。

当社が培ってきた貴重な経営資源をベースとして、地熱開発を中心に再生可能エネルギー事業を更に拡大し、環境負荷の少ないエネルギーを安定供給することで、循環型社会への一層の貢献を推進していきたいと考えています。

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