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◎収縮について

・純銀粘土が収縮する理由
焼成メカニズムにあるように、純銀粘土は焼結が進行するに従い、離れていた銀の粒子同士が癒着し一体化します。さらに焼結が進むと、癒着部分が大きくなり(=粒子の成長)、空隙(すき間)が少なくなっていきます。焼成前の状態では、銀の粒子間にバインダーがあり、見かけ上すき間が大きい状態でしたが、焼結の進行に従い、すき間が無くなることによって、結果として収縮が起こるというわけです。
すき間が無くなると言うことは、欠陥が無くなり、銀の塊に近づいていくと言うことです。すなわち、強度、光沢に優れた特性が期待できます。

・純銀粘土の焼成方法について
各純銀粘土の焼成温度と焼成時間に対する収縮率(線収縮率=長さ方向の収縮率)をまとめると次の表のようになります。
◎各種銀粘土の収縮率(温度vs時間のマトリックス)
(粘土→乾燥体→焼成体迄のトータル収縮率)

 

 

焼成温度(℃)

600

650

700

750

800

850

900

焼成時間(分)

5

PMC3

10

20

30

60

120

5

クイック

10

20

30

60

120

5

スタンダード

10

20

30

60

120


  収縮率
  10%未満
  10-15%未満
  15-20%未満
  20%以上

一般に、粉末を出発原料としている焼結体は、焼成温度が高いほど、また焼成時間が長いほど収縮率は大きくなることが知られております。純銀粘土も同様の傾向を示しております。
PMC3は低温でも、また高温かつ短時間でも十分な収縮が起きており、焼結性に極めて優れている事が分かります。

・収縮の有用性(収縮は悪いことなのか)
純銀粘土は、粉末を原料としているため、焼成後の収縮は絶対に避けられない物理現象です。PMC3の場合、銀の理論密度(10.5g/cm3)に達するためには、計算上、粘土状態から長さ方向で約18%収縮する必要があります*)。粉末を原料としているため、どうしても空隙(すき間)が内部に残ってしまい、実際は計算値よりも収縮率は小さくなる傾向にあります。
収縮は、その大きさがあらかじめ分かっていれば、その分を考慮して造形することによって、問題はそれほど生じないと考えます。それよりも収縮を途中で止めることの方が、内部に空隙を多数含んだ状態(軽石のような状態)であり、身につけることが前提のアクセサリーとしては、強度的に問題が発生する危険性が高いと考えます。
PMCシリーズは、エレクトロニクス分野で使われている最先端の粉体技術を使って作られた銀粉末を使っており、焼成時の収縮が理論値近くまで達成できます。身につけるアクセサリーを作る上で、最も適している材料といえます。

*)参考:乾燥状態からは、計算上長さ方向で約16%収縮すると、理論密度値を示します。