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◎乾燥について

・純銀粘土の乾燥について
乾燥工程は、純銀粘土作品のクオリティを高めるのに重要な工程の一つです。純銀粘土は、純銀の粉末、有機バインダー及び水とを混練してできております。乾燥工程では、これら成分の中で、水を飛ばすことを目的としております。また、乾燥することで作品が固化し、ハンドリング性が向上します。
乾燥が不十分の場合、次のような問題が生じる可能性があります。
(1)焼成時、作品にクラック(亀裂)が入り、最悪の場合、粉々に砕け散ります。
 水が残ったままの状態(=乾燥が不十分な状態)で焼成すると、水が水蒸気に変化することで、体積が急激に膨張します*)。この結果、作品にクラックが入ってしまいます。この現象は、特に急激に温度を上げた場合、発生します。
*)水は100℃を超えると、水蒸気(気体)に変化します。この時、計算上では体積は1000倍以上に膨張します。
(2)切削を伴う仕上げ加工が困難になります。
作品のクオリティを高めるためには、加工が容易な焼成前に、十分に仕上げを施しておくことが重要です。乾燥が不十分の場合、ヒビの補修、バリ取りなど切削を伴う加工を施す際、作品が変形したり、強度不足のため作業自体ができない可能性があります。
・純銀粘土の乾燥方法及び乾燥条件
代表的な乾燥方法をまとめると次のようになります。ここに記載されている方法以外で乾燥する場合は、温度、時間を確認し、下記記載内容と齟齬が生じないようご注意下さい。

PMC3 クイックタイプ スタンダードタイプ
自然乾燥 作品の大きさ、厚さ、形状によるが、室温で、1〜2日。 作品の大きさ、厚さ、形状によるが、室温で、1〜2日。 作品の大きさ、厚さ、形状によるが、室温で、1〜2日。
ドライヤー 作品の大きさ、厚さ、形状によるが、15分〜30分以上。 作品の大きさ、厚さ、形状によるが、15分〜30分以上。 作品の大きさ、厚さ、形状によるが、15分〜30分以上。他の粘土に比べ、水分量が多いため、長目の乾燥が望ましい。

ホットプレート及び温度調整機能付き乾燥機 「リニューアルされたPMC3」(4)参照。 作品の大きさ、厚さ、形状によるが、80℃〜250℃で15分以上。 作品の大きさ、厚さ、形状によるが、80℃〜250℃で15〜30分以上。
※室温:25℃  
・乾燥完了の確認方法
ドライヤーやホットプレートを使い強制乾燥した場合、作品を鏡や冷たい(室温で可)金属の上に置き、鏡や金属が水分で曇るかどうかで、確認することができます。曇りが無くなれば、乾燥は完了です。
純銀粘土は、乾燥時に若干収縮します。収縮率は、PMC3及びクイックタイプの場合、長さ方向で2〜3%、スタンダードタイプの場合、長さ方向で3〜5%です。乾燥前後の作品の大きさを測り、収縮率を計算することで乾燥終了を確認することも可能です。ただし、PMC3及びクイックタイプは、収縮率が僅かですので、小さい作品の場合など注意が必要です。