三菱マテリアル

プレスリリース

2020年1月20日

三菱マテリアル株式会社

東京大学発スタートアップ企業エレファンテックを評価パートナーとして銅ナノインクの開発を開始

三菱マテリアル株式会社(取締役社長:小野 直樹、資本金:1,194億円)は、プリンテッド・エレクトロニクス分野のスタートアップ企業であるエレファンテック株式会社※1(代表取締役:清水 信哉、資本金:3億円、以下「エレファンテック」)を評価パートナーとして、銅ナノインクの開発を開始しましたので、お知らせいたします。

近年、電子部品を構成する電子回路や素子またはワイヤーハーネスなどを、印刷や塗布によって形成するプリンテッド・エレクトロニクス技術により、電子部品の軽量化、原料ロスの抑制による低環境負荷・低コスト化が進んでおります。東京大学発のスタートアップ企業であるエレファンテックは、必要な部分にのみインクジェット方式で金属ナノ粒子を印刷し、めっき技術で金属を成長させる独自の製造技術※2により、従来のフレキシブル基板よりもリードタイムを短縮させ、製造コストの削減を実現しています。

今般当社が開発するのは、このインクジェット印刷に用いる「銅ナノインク」です。現在は「銀ナノインク」が広く使用されていますが、マイグレーション※3による回路内での絶縁不良や短絡が課題となっています。「銅ナノインク」は、それらの課題を解決するだけでなくコストダウンも期待されます。

当社は、中期経営戦略において「次世代自動車・IoT・AI」を社会ニーズと捉え新製品・新事業の創出を掲げていますが、社会ニーズにいち早く対応するために、国内外の最先端技術を取り入れた技術開発を積極的に行っております。銅ナノインクの開発は、その具体的施策の一つであり、プリンテッド・エレクトロニクス技術を有するエレファンテックと協働することで、新製品・新事業の創出を図ります。

当社グループは、長期経営方針において、「ユニークな技術により、人と社会と地球のために新たなマテリアルを創造し、循環型社会に貢献するリーディングカンパニー」となることを目指しております。今後も独自の技術に国内外の最先端技術を融合した製品開発により、社会に貢献してまいります。

※1.
当社は、日本材料技研株式会社の100%子会社であるJMTCキャピタル合同会社と共同で設立したコーポレート・ベンチャーファンド「MMCイノベーション投資事業有限責任組合」より、2019年10月にエレファンテックへ出資しております。
※2.
特許第6300213号 取得済
※3.
マイグレーション:高湿度環境下などで電圧を印加した際に、イオン化した金属が陽極側から陰極側に移動し、短絡が生じる現象のこと。

【関連リリース】
2019年3月11日
コーポレート・ベンチャーファンドの設立に関するお知らせ
http://www.mmc.co.jp/corporate/ja/news/press/2019/19-0311.html

以上

<本件に関するお問い合わせ>
三菱マテリアル㈱ 総務部広報室:03-5252-5206

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