2017年3月22日
三菱マテリアル株式会社(取締役社長:竹内 章、資本金:1,194億円)は、インフラ設備向け電源回路防護素子である直径20mmの円筒型ガスアレスタにおいて、最大放電電流(Imax)※1100,000アンペアの高サージ耐量を達成しましたので、お知らせいたします。
円筒型ガスアレスタはサージ防護素子の一種であり、各種のサージ(異常電圧)から電気機器を防護するための電子部品です。サージには、誘導雷サージ※2、静電気サージおよび電気回路の開閉によるサージ等がありますが、近年では異常気象および地球温暖化の影響から落雷が増える傾向にあり、落雷による瞬間的なサージによる設備の被害が多発しています。昨今では、太陽光発電所、風力発電所、鉄道用信号および上下水道施設等といった社会基盤を支えるインフラ設備、確実なデータの保持が求められるデータセンタ、医療機器装置の安定動作が必要な病院、瞬時停電を嫌う半導体や特殊材料の製造工場等での使用に耐える小型かつ大容量の雷サージ防護素子に対するニーズも高まっています。
当社は、主に電子機器や情報通信機器等に使用される、リングバリスタ、ガラス管式サージ防護素子、チップ型サージ防護素子をこれまでに提供してまいりました。今回の開発では、こうした従来製品の技術をべースに、電極材料の見直しや電極形状の最適化、電極表面に塗布している材料の組成や配置方法の工夫など独自技術を駆使しました。その結果、直径20mmと小型ながら、最大放電電流(Imax)100,000アンペアの誘導雷サージから各種インフラ設備をはじめとする各種大型機器・装置を防護することが可能な高サージ耐量円筒型ガスアレスタの開発に成功しました。今後、市場動向をみながら、量産・販売の検討を進めてまいります。
今般開発した円筒型ガスアレスタの特徴は、以下の通りです。
当社では、40年以上にわたりサージ防護素子の製品提供を行っており、今後もさまざまな産業機器や電子機器のサージ防護を目的とした製品の開発・製造・販売に努めてまいります。
<関連リリース>
2015年12月9日
最大20,000アンペアの高サージ耐量円筒型ガスアレスタを開発
~サージ保護素子製品群のラインナップを充実~
http://www.mmc.co.jp/corporate/ja/news/press/2015/15-1209.html
以上