2012年10月25日
三菱マテリアル株式会社(取締役社長:矢尾 宏、資本金1,194億円)の連結子会社である株式会社ゴールデン佐渡(新潟県佐渡市)が所有する「史跡佐渡金山」の建造物が、このたび重要文化財に指定されることが、10月19日に文化審議会から文部科学大臣に答申されましたので、お知らせいたします。
今回、重要文化財指定の答申を受けたのは『旧佐渡鉱山採鉱施設』のうち、次の7建造物となります。
『旧佐渡鉱山施設』は、昭和初期に整備拡充が図られた採鉱施設や機械類が一体的に保存されており、これらの建造物が、我が国最大級を誇った金銀鉱山施設の代表的な遺構として、歴史的に高い価値を有すると評価されました。
(1)大立竪坑櫓
(2)大立竪坑巻揚機室
(3)道遊坑
高任坑
(4)高任粗砕場
(5)高任貯鉱舎及びベルトコンベアヤード
(6)電車車庫(機械工場)
(7)間ノ山上橋
間ノ山下橋
佐渡金山は、慶長6年(1601年)に開山され、江戸幕府、明治政府の財政を支えた後、明治22年(1889年)には宮内省御料局に所属し、皇室財産となりました。その後、明治29年(1896年)に生野銀山、大阪製錬所とともに三菱合資会社に払い下げられ、以降平成元年(1989年)まで操業を続けてきました。開山から操業停止までの388年間に採掘された金の量は約78トン、銀の量は約2,330トンと国内最大級の金銀山であり、この間、多くの技術者も世に輩出し、日本の近代化に多大な貢献をしてまいりました。
昭和45年(1970年)からは、金山跡の一部を観光用として公開し、平成元年(1989年)には累計入場者1,000万人を、その後平成8年(1996年)には1,500万人となり、本年10月20日には、記念すべき累計2,000万人目のお客様をお迎えすることができました。2,000万人目のお客様となったご家族は、ご夫婦の金婚式、娘さんの銀婚式を記念して佐渡島に旅行に来られたお客様で、佐渡金山にとって極めておめでたい出来事になりました。
【累計入場者2,000万人達成 記念撮影の様子】
また、10月23日には、佐渡金山において、佐渡市より映画監督井筒和幸氏の佐渡黄金大使への任命式も行われており、井筒監督による今後の佐渡黄金大使活動も大いに期待されております。
現在、史跡佐渡金山を含む佐渡金銀山遺跡は、平成22年(2010年)にユネスコの世界遺産暫定リストに「金を中心とする佐渡鉱山の遺跡群」として登録されており、新潟県および佐渡市が中心となって、平成27年(2015年)の世界遺産登録申請を目標に準備を進めております。今回の『旧佐渡鉱山採鉱施設』の重要文化財指定答申は、佐渡金銀山遺跡世界遺産登録への大きな一歩となります。
以上