地熱開発の新たな展開

三菱マテリアルは、2011年7月、澄川地熱発電所において、隣接する国立公園内の地熱エネルギーを利用する目的で、公園の外から公園の地下に向けて地熱井を斜めに掘る傾斜掘削工事に着手しました。

「傾斜掘削」について

当社は、澄川地熱発電所において、隣接する国立公園内の地熱エネルギーを利用する目的で、公園の外から公園の地下に向けて地熱井を斜めに掘る“傾斜掘削”工事を2011年7月から着手しました。わが国の地熱資源の約8割は国立・国定公園内にあると言われており、公園の景観を損なわずに地熱エネルギーを取り出すための新たな試みです。公園内での新規の地熱開発は約40年前から規制されており、開発に成功すれば規制が始まって以降、初めてのケースとなります。この掘削工事を成功させ、再生可能エネルギーである地熱発電量を増強して、今後の東北地方における電力需給の改善に貢献したいと考えています。

傾斜掘削の概念図傾斜掘削の概念図

地熱発電事業

世界の地熱資源量
国名 地熱資源量
(MWe)
インドネシア 27,791
アメリカ合衆国 23,000
日本 20,540
フィリピン 6,000
出典:資源エネルギー庁「地熱発電に関する研究会資料」(2008)

わが国の地熱資源量は世界第3位ですが、実際に発電に使われているのは、わずか2%と言われています。地熱発電はCO2排出量が少ないことから、今後、増加させていくことが期待されています。

澄川地熱発電所澄川地熱発電所

大沼地熱発電所大沼地熱発電所

当社は、地下資源開発で培った調査技術を活かし、地熱開発・利用を進めてきました。現在は、秋田県鹿角市八幡平地区に2ヵ所の地熱発電所(1ヵ所は蒸気供給)を有し、安定したクリーンな電力を生み出しています。
地熱発電によるCO2排出量は1kWh当たり13gと大変少なく、石油火力と比較すると(1kWh当たり)700g以上少ないと試算されています〈(財)電力中央研究所(2010)〉。当社の2010年度の地熱発電量は約36万MWhで、上記の計算*によると、約26万tのCO2の削減効果に相当します。今後も、安定操業を継続し、温暖化防止に寄与したいと考えています。
また、当社は、大沼地熱発電所(認可出力9,500kW:運転開始1974年)、澄川地熱発電所(認可出力50,000kW:運転開始1995年)の開発・操業で得た技術を背景に、秋田県山葵沢・秋ノ宮地域等の新規地熱開発の事業化検討や調査を進めています。

* 2011年版のCSR報告書では(財)電力中央研究所(2000)のデータに基づきCO2削減量を試算。今回は(財)電力中央研究所(2010)のデータを用いて再計算しました。

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