地球温暖化防止への取り組み

地球温暖化防止に向けた方針・体制

 当社は、事業活動に伴う温室効果ガス排出を最小限に抑えるため、事業ごとに明確な目標を掲げ、CO2排出削減を着実に進めるとともに、低炭素社会実現に貢献する製品・サービスの開発と提供を、自らの責務と考えています。
セメント事業は、エネルギー起源のCO2に加えて、主原料である石灰石の熱分解によるCO2が排出されることもあり、将来的に温室効果ガス排出に対する規制(排出量取引制度等)が強化された場合には、相応の財務リスク発生の可能性があります。その一方で、省エネ・CO2排出削減に貢献する技術や製品の需要が増えることが予想され、当社のビジネス機会が拡大する可能性もあります。
地球環境・エネルギー委員会(社長を委員長とし、経営会議メンバーにより構成)は、こうした地球温暖化問題に関連するリスクと機会に対応するための戦略的取り組みについて、包括的かつ中長期的な視点に立って主導しています。

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地球温暖化防止と循環型社会構築への総合的な取り組み

当社グループは、「ユニークな技術により、人と社会と地球のために新たなマテリアルを創造し、循環型社会に貢献するリーディングカンパニー」というビジョンを示しています。このビジョンを踏まえ、また持続可能な社会の実現という高い次元の目標を視野に入れ、温暖化防止に関する目標と、循環型社会構築に貢献する分野の目標とを組み合わせて設定し、総合的な取り組みを進めています。

2020年に向けた目標と2015年度の達成実績

※達成度については、次のとおり定めています。
2020年目標の達成に向けた2015年度末達成目安に対し、☆☆☆☆:100%以上、☆☆☆:80%以上、☆☆:50%以上、☆:50%未満。

【セメント事業】 全事業所(青森、岩手、横瀬、九州、東谷)

省エネ設備の着実な設置によりエネルギー効率を高める。また、他産業の廃棄物等のセメント代替原材料化を推進する。

地球温暖化防止 循環型社会構築/環境貢献
目標:エネルギー原単位1.2%削減
(2010年度比)
実績/
達成度:
3.0%増
☆
目標:廃棄物・副産物の代替使用原単位435kg/t
(基準:406kg/t)
実績/
達成度:
435kg/t
☆☆☆☆
目標:熱エネルギー代替率2%増
(2010年度比)
実績/
達成度:
1.9%減
☆

【金属事業】 直島製錬所

銅製錬設備において、高効率設備導入や排熱回収設備等の更新・設置により、エネルギー効率を高める。また、海外でのE-Scrap(金銀滓)発生量増に対応、前処理施設を増強し、リサイクル事業を強化する。

地球温暖化防止 循環型社会構築/環境貢献
目標:エネルギー原単位年1%削減
(最終的に2005年度比14%削減)
実績/
達成度:
12.1%削減
☆☆☆☆
目標:E-Scrap(金銀滓)
処理量10万t/年超
実績/
達成度:
8.23万t/年
☆☆☆

【金属事業】 堺工場

伸銅品素材、銅合金、銅加工品の製造工程において、各設備を省エネタイプに更新していく。

地球温暖化防止 循環型社会構築/環境貢献
目標:エネルギー原単位年1%削減
(最終的に2005年度比14%削減)
実績/
達成度:
3.5%削減
☆
目標:廃油・廃酸40%削減
(2005年度比)
実績/
達成度:
124%増
☆

【加工事業】 筑波製作所

超硬切削工具の製造工程で、空調用冷温水機等を省エネタイプに更新するとともに、生産設備全体の効率改善を行う。

地球温暖化防止 循環型社会構築/環境貢献
目標:エネルギー原単位20%削減
(2005年度比)
実績/
達成度:
17.2%増
☆
目標:スクラップ発生率40%削減
(2009年度比)
実績/
達成度:
18.2%削減
☆☆☆

【加工事業】 岐阜製作所

超硬切削工具の製造工程で、圧縮空気設備を更新し、漏水対策による液体廃棄物削減や環境対策製品の開発にも注力する。

地球温暖化防止 循環型社会構築/環境貢献
目標:エネルギー原単位15%削減
(2005年度比)
実績/達成度:
32.4%削減
☆☆☆☆
目標:産業廃棄物指数(生産金額あたりの産廃排出量)を中期計画ごとに設定し、その100%達成を継続 実績/
達成度:
34.3%削減
☆☆☆☆
目標:中期計画ごとに定める環境調和製品の認定件数の達成を継続 実績/
達成度:
ドリル製品(目標6)→1、
超高圧製品(目標3)→0
☆

【加工事業】 明石製作所

超硬切削工具の製造工程で、TPM活動によるロスの削減、排水工程の改善を実施する。

地球温暖化防止 循環型社会構築/環境貢献
目標:エネルギー原単位10%削減
(2010年度比)
実績/
達成度:
15.5%削減
☆☆☆☆
目標:COD負荷量
1t/年以下
実績/
達成度:
0.813t/年
☆☆☆☆

【電子材料事業】 四日市工場

シリコン製品の製造工程において、冷凍機等を省エネタイプに更新するとともに、加工排水処理工程の改善も進める。

地球温暖化防止 循環型社会構築/環境貢献
目標:エネルギー原単位年1%削減
(最終的に2005年度比14%削減)
実績/
達成度:
14.7%増
☆
目標:産業廃棄物排出原単位(t/t-製品)56.3%削減(2005年度比) 実績/
達成度:
36.7%削減
☆☆☆

【電子材料事業】 セラミックス工場

電子デバイスの製造工程において、空調設備等を省エネタイプに更新する。また、二輪車用温度センサーの商品化を実現する。

地球温暖化防止 循環型社会構築/環境貢献
目標:CO2原単位30.8%削減
(2005年度比)
実績/
達成度:
34.8%削減
☆☆☆☆
目標:環境対策製品件数年1件以上 実績/
達成度:
1件/年
(水冷型二輪車用
水温センサー)
☆☆☆☆

【電子材料事業】 三田工場

機能材料の製造工程において、冷却水設備等を省エネタイプに更新する。また、高効率インバータ用次世代部品の開発も進める。

地球温暖化防止 循環型社会構築/環境貢献
目標:エネルギー原単位年1%削減
(最終的に2005年度比15%削減)
※本工場が対象
実績/
達成度:
20.3%削減
☆☆☆☆
目標:高効率インバータ用次世代部品の開発(製品使用時のCO2排出量削減効果2008年度比3倍以上) 実績/
達成度:
1.2倍
☆☆

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2015年度の削減活動

2015年度末における目標達成状況について

「地球温暖化防止」目標に関わる達成度については、9つある"設定単位"のうち、5つで2015年度末達成目安の100%以上となり、4つの"設定単位"は50%未満でした。「循環型社会構築/環境貢献」目標については、全11項目中7項目で、80%以上であり、3項目は50%未満でした。
達成度が50%未満になった理由の多くは「操業条件が目標設定時に想定していたものから大きく変わった」ことによるものでした。達成度が低い事業所では、目標達成に向けた対策を検討中です。

各事業における主要な取り組み

当社の製造事業所・工場は、徹底した省エネルギーの追求を重要課題と捉え、省エネ活動を進めています。
具体的には、燃料の見直し、未利用エネルギーの利活用、工程・設備の改善、高効率機器の導入、機器仕様の適正化、設備運転制御・操業形態の見直し等の視点で活動を行っています。本社・支店・営業所や、研究所等小規模な事業所でも、LED照明の導入等、省エネの取り組みを継続しています。

セメント事業

粉砕機の運転制御最適化、排熱発電設備の保守見直し、大型ファン制御の高効率化、コンベアの効率改善等による電力消費量削減や、熱エネルギー代替資源の使用量増加に取り組み、エネルギー利用効率の向上を図っています。

金属事業

照明のLED化、変圧器の高効率化による電力消費量削減等に取り組み、エネルギー利用効率の向上を図っています。

加工事業・電子材料事業

水ポンプ制御の高効率化、空調・冷凍設備やコンプレッサー等の高効率化、照明のLED化、冷凍機・ユーティリティ設備の運転最適化、排水処理工程の改善等による電力消費量削減等に取り組み、エネルギー利用効率の向上を図っています。

エネルギー起源CO2排出量の推移(単体)

エネルギー起源CO2排出量の推移(単体)

* 非エネルギー起源のCO2排出源は原料等で使用される石灰石が主要なものですが、代替や削減が困難であることから、省エネルギーを通じた削減努力が確認できるエネルギー起源CO2排出量を対象としています。

温室効果ガス総排出量(単体+主要連結子会社)

温室効果ガス総排出量(単体+主要連結子会社)

2015年度総排出量内訳[千t-CO2e]

分類 単体* 国内グループ* 海外グループ
合計 7,820 1,657 2,616 12,093
SCOPE1
(直接)
エネルギー起源
(燃料等)
2,840 573 930 4,343
非エネルギー起源 プロセス 4,014 174 1,122 5,311
廃棄物 355 243 32 630
その他ガス 24 34 5 63
(参考)非エネルギー起源合計 4,393 452 1,158 6,003
小計 7,233 1,025 2,088 10,346
SCOPE2
(間接)
エネルギー起源(電力等) 587 632 528 1,747
(参考)エネルギー起源合計 3,427 1,205 1,458 6,090
  • * 「グループ会社」は主要連結子会社108社(国内60社、海外48社)を含んでいます。
  • * 「温室効果ガス排出量の算定・報告マニュアル」Ver.4.1 により算出しています。
    2014 年度よりCO2排出量算定に使用した海外の電力排出係数はIEAの国別排出係数を使用しています。

物流における取り組み

2015年度の当社物流について、輸送における単体のCO2排出量は42,373tと、前年比670t増加し、エネルギー消費原単位は15.9kl/百万トンキロ*1と、ほぼ前年並みとなりました。また、連結*2でのCO2排出量は76,060t(前年比1,637t減)、エネルギー消費原単位は20.08kl/百万トンキロ(前年比1%改善)となりました。
当社では、輸送情報の「見える化」を実現する物流データシステムが、2015年に稼働しています。これを活用することにより、物流における課題抽出、改善施策を策定・推進し、更なる物流効率化に取り組んでいきます。

  • *1 使用エネルギー量を原油量換算(kl)し、輸送トンキロ(百万トンキロ)で割った値。
  • *2 連結算定対象は、国内グループ会社のうち、排出量全体の90%以上を占める特定荷主である6社です。

輸送モード別CO2排出量の推移[t-CO2]

  2014年度 2015年度
単体 グループ6社 単体 グループ6社
総量 41,703 35,994 42,373 33,687
トラック 7,842 28,147 7,959 26,400
鉄道 0 26 0 24
船舶 33,815 7,821 34,359 7,263
航空 46 0 55 0

第6回エコ・コンテスト

当社グループは、2010年度より各事業所の地球温暖化防止や資源循環・環境保護に貢献する活動を促進するための表彰制度としてエコ・コンテストを実施しています。2015年度の表彰結果は次のとおりです。(最優秀活動賞は該当なし)

最優秀場所賞(岐阜製作所)

汎用ドリルの長寿命化開発や、廃アルカリ等の廃棄物の削減、高効率機器への更新に加え、廃熱回収式コンプレッサーの導入による省エネ、原料のリサイクル等に取り組み、開発したドリルの環境調和製品への登録、CO2排出・廃棄物の原単位低減といった成果を上げました。

優秀活動賞(三田工場)

エコ活動に関するプロを養成する目的で、独自の資格認定制度「エコ・マイスター・三田(EMS)」を構築しました。

優秀活動賞(横瀬工場)

熱エネルギー代替資源である廃プラスチックの処理能力増強を実現し、コスト削減、エネルギー起源CO2の削減、最終処分場の延命に貢献しました。

CO2回収・地下貯留に向けて

CCS概念図CCS概念図(日本CCS調査株式会社殿ご提供)

当社は、生産活動等によって生じたCO2を大気に放出せずに、分離・回収して地中に貯留する新しい技術(CCS)に着目し、2008年5月に当該技術開発、事業化調査を目的に設立された日本CCS調査(株)に出資し、その活動の一翼を担うこととしました。同社を通じて、当社及びグループ会社が長年培ってきた地中評価技術等の優れた技術や人的資源を活かし、苫小牧CCS大規模実証試験及び二酸化炭素貯留適地調査事業に貢献しています。2016年度から環境省の環境配慮型CCS実証事業に参画し、海底下へのCO2貯留の評価検討に貢献していきます。

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