ニュース|プレスリリース|2010年
2010年2月4日
グリーンラスト/フェライト循環処理法による可搬型の水処理設備を開発
〜 難処理重金属の複合汚染水を一括・強力処理、汚泥は再資源化 〜
三菱マテリアル㈱(東京都千代田区、取締役社長:井手明彦、以下「三菱マテリアル」)中央研究所と三菱マテリアルテクノ㈱(三菱マテリアル100%子会社、東京都千代田区、取締役社長:青木 剛、以下「三菱マテリアルテクノ」)は、共同で重金属に対する可搬型の排水処理設備を開発し、今般、三菱マテリアルテクノにおいて、この設備を用いた土壌・水質浄化サービスを開始しました。
三菱マテリアル独自の特許技術である「グリーンラスト/フェライト循環処理法」は、鉄酸化物の一種で、無害な「グリーンラスト」に汚染水中の重金属を還元・吸着させ、フェライト(磁鉄鉱)化して沈殿・回収する方法です。この処理法は、グリーンラストの持つ強力な還元力・吸着力、アルカリ環境の3つの浄化作用によって、従来技術では処理の難しかったセレン、砒素、六価クロムを含む様々な重金属を一括して環境基準以下に浄化することができる高性能・低コストの画期的な水処理技術です。
使用する薬剤は2価鉄とアルカリです。重金属を浄化した後の沈殿にはグリーンラストが大量に残存しているため、反応槽に戻して繰り返し使用することによって、薬剤量を節約し、反応効率も高めます。
また、回収された汚泥はフェライトが主成分です。高い脱水性を有すると共に、除去された重金属が結晶格子中に取り込まれているため、再溶出し難いことも大きな特長です。これらの汚泥は、三菱マテリアルが保有する銅製錬所やセメント工場において引き取りが可能であり、汚泥の埋め立て処分を不要にすることができます。
なお、今回開発した可搬型設備の排水処理能力は1時間あたり1.75立方メートルで、4トントラックに積載できるコンパクトなサイズです。既に北九州エコタウンにおいて2年間の実証試験を行い、昨年12月に終了しました。
このように、三菱マテリアルグループでは、これからの循環型社会におけるニーズにお応えしてゆくため、廃棄物処理能力の高い銅製錬所やセメント工場などの自社設備も活用し、汚泥を再資源化する総合的な排水処理事業を目指しています。
以 上
グリーンラスト/フェライト循環処理法による重金属の処理性能
(mg/L)
| 重金属 | 処理前 (原水濃度) |
処理後の 濃度 |
排水基準 | 環境基準 (指針値含) |
| カドミウム | 2 | < 0.01 | 0.1 | 0.01 |
| 鉛 | 2 | < 0.01 | 0.1 | 0.01 |
| 六価クロム | 2 | < 0.01 | 0.5 | 0.05 |
| 砒素(Ⅲ価) | 2 | < 0.001 | 0.1 | 0.01 |
| 砒素(Ⅴ価) | 2 | < 0.001 | 0.1 | 0.01 |
| セレン(Ⅵ価) | 2 | < 0.01 | 0.1 | 0.01 |
| 銅 | 2 | < 0.01 | 3 | — |
| 亜鉛 | 2 | < 0.01 | 5 | — |
| ニッケル | 2 | < 0.01 | — | — |
| コバルト | 2 | < 0.01 | — | — |
| スズ | 2 | < 0.5 | — | — |
| アンチモン | 2 | 0.007 | — | 0.02 |
| モリブデン | 2 | 0.07 | — | 0.07 |
| マンガン | 2 | 0.12 | 10 | 0.2 |
グリーンラスト/フェライト循環処理法による可搬型処理設備の全景


